本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

天に祈る書店員

一年間に発行される新刊の数は約8万点にのぼるのだそうです。放送局の書店のフロアはそう広くないのですべてを売り場に置くわけにはいきません。

 ですからかなり取次にはかなり絞った配本希望を出すといいます。(大手書店からのリクエストがあると配本される本の数に影響が出ることはたびたびだそうです)

取次から届いた段ボール箱には、数多くの本が混ざっているので、担当者は中身を確認・選別して書架に並べます。傍目には本屋は楽そうだと思われるかもしれませんが、それは大違い。本が詰まった重い段ボールを運び、本棚の入れ替えを毎日のように行うので重労働に近いといいます。

さて、新刊本はとりあえず店頭のいちばん目立つ位置の平台に、表紙を上にして積み重ねます。これを「平積み」といいます。目に触れやすいので売れる本は売れます。ある程度日をおいて売れ行きを判断し、背表紙だけが見えるように書架に並べます。これを「棚ざし」といいます。棚ざしの期間に売り切れればいいのですが、動きが止まると返品を考えなくてはなりません。「書評が出たら動くかも」と書店員は天に祈るのだそうです。