本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

ビジネス書・ベストファイブ

隣国とソニーが気になります。

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放送局の書店1月初旬の売れ行きです。「ビジネス書」のランキングに中国関連の本が2冊入りました。

 一般のサラリーマン向けの経営書や実務に関する純粋ビジネス本に人気が集まらない書店です。会社経営やサラリーマンの処世術などを扱う本は棚にありません。ビジネス書というタイトルでランキングを出すのは心苦しくはありますが、報道の現場で読まれる参考書という位置づけで定義を広げて集計したそうです。

  1. 「ニュース予定」共同通信社編(共同通信社
  2. 「China 2049」マイケル・ピルズベリー著(日経BP社)
  3. 習近平にはなぜもう100%未来がないのか」石平 著(徳間書店
  4. ソニー 破壊者の系譜 ―超優良企業が10年で潰れるとき」原田節雄 著(さくら舎)
  5. 「ない仕事の作り方」みうら じゅん著(文藝春秋

 中国は特派員ですら性格に内情を理解できない国です。さながら象をなでるがごとしと言わざるを得ません。ですからいろいろな方向から見た本が出版されます。 

2.「米国を出し抜き、2049年に世界覇権を握るための秘密戦略、中国「100年マラソン」の全貌。」アメリカの高官が振り返る中国論です。

今の中国が、南沙諸島の基地建設や、周辺諸国との軋轢や、大気汚染の削減に対する不履行や、勝手なルールによる諸外国へのめいわくなど、アメリカとしても、看過できないことが多いので、この辺で釘を刺しておこうという意味合いが強いような気がする。

3.「すべてに失敗した習近平は、共産党内からも国民からも見捨てられる!」と本書は語りかけています。経済、軍、党内の事情を分析し、推論を導き出してます。

「なぜそうなったのか」という視点で書かれたノンフィクション系にも反応があります。パナソニックソニーのお家騒動は定番のように動きがあります。 

4.「歴代社長4人が犯した4つの過ちを、ソニー勤務40年の元幹部社員が糾弾。」原田節雄氏によるソニーシリーズの第二弾だそうです。

変わったところでは音楽番組のMCもつとめるみうらじゅん氏の著作がランクイン。

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5.「それまで世の中に「なかった仕事」を、企画、営業、接待も全部自分でやる「一人電通」という手法で作ってきた「みうらじゅんの仕事術」」

「自分洗脳」「一人電通」「自分なくし」「レッツゴー不自然体」「面接=接待」「飽きないふり」とか、じつは社会人にとっては常識の部類であり、尊師のまともさが前面に出てしまっている。

書評を見てわかるように、みうらじゅん氏の発想はテレビ的なので思わず手に取ってしまう人がいるようです。