本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

日本の二大文学賞

芥川賞直木賞が発表になりました。

関東地方は快晴。寒気がこれから降りてくるようで明日は雪模様だとか。風邪には注意したいところです。

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昨年は又吉直樹氏の「火花」フィーバーが夏の芥川賞の話題を独占しました。

それから半年。下期の発表です。

もともと2月と8月は本がなかなか売れないことから、「それならばお祭りをつくれ」と始まったのがこの賞の由来だと言われています。

目玉商品が出版されれば本も売れるだろうという打算が見え隠れしますね。

書店への影響はどの程度のものなのでしょうか。

 

第154回芥川賞

  • 「死んでいない者」滝口 悠生著(文學界12月号)
  • 異類婚姻譚(いるいこんいんたん)」本谷 有希子著(群像11月号)

第154回直木賞

  • 「つまをめとらば」青山 文平著(文藝春秋

 

3作品のうち、単行本が出ているのは直木賞しかありません。

芥川賞はいわゆる新作です。

雑誌に掲載されたものが対象になるので出版はそのあとです。

ですから「芥川賞の受賞作品をください」と本屋に行っても書籍は売られていないのです。(掲載誌はバックナンバーになってます。又吉さんの掲載号は古本が○万円で出回っていると聞いてびっくりしました。)

出版社が単行本化して作品が店に並ぶのはまだ先です。

それまで世間の関心がとどまっていて欲しいというのが本屋の本音かもしれません。

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両賞の審査会場として知られているのが、築地の料亭「新喜楽」です。

かなり昔、授賞式場の中継担当になり、一回だけ中に入れてもらった記憶があります。

テレビで見る限り、高級な料亭と想像していましたが、実物はかなり質素な小さな建物でした。

玄関をくぐると、審査会場の和室も質素な趣で、ここがあの賞の審査会場なのかと少し期待を裏切られた気がしたものです。