本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

ジャーナリストの栄養源

放送局の書店が力を入れる「政治・経済」関連書籍の品揃え。

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客観性と先見性、正確さに加えて新たな視点の提示が欠かせません。読者の要求は高いので慎重に本を選びます。

 

海外特派員が必ず赴任先に持って行く本といえば、この地図帳です。テーマ毎に地図をベースに最新情報を紹介した世界地図帳。トピックスやキーワード、データを基にしたグラフやランキングで、詳しい情報を分かりやすく解説しています。

  • 2020年世界はこうなる」長谷川 慶太郎、田原 総一朗 著(SBクリエイティブ)

日本の安全保障、朝鮮半島は統一されるか、経済破綻を迎えるか中国、米国の動き・・・2020年の世界はこうなる。

  • 国家と治安 -アメリカ治安法制と自由の歴史」木下 ちがや*1著(青土社

進行しつづける国家と社会の再編のなかで、何が規制され、いかなる秩序が形成されてきたのか。秘密保護法やヘイトスピーチ規制にまでつながる、普遍かつ重要な問題をあきらかにする、気鋭による画期の書。

罪状不明のまま今も米国政府に収監されている著者が経験した、拷問と虐待の日々…。この手記は、国家と人間について何を語るのか?

  • 沈まぬアメリカ 拡散するソフト・パワーとその真価」渡辺 靖 著(新潮社)

教育、文化、宗教、資本主義など、20世紀を支えた、米国発のソフト・パワー。その光と影に迫る、現代アメリカ論。

  • イスラム 敵の論理 味方の理由 ―これからどうなる73の問題」六辻 彰二 著(さくら舎)

イスラムは日本人の敵なのか、味方なのか!?複雑なイスラム問題を国際政治学者が「敵と味方」の視点から明快解説!

中国分析の第一人者が、政権瓦解から日中関係の変化、「習近平以後の中国」まで完全分析&予測する。

  • China 2049」マイケル・ピルズベリー 著(日経BP社)

米国を出し抜き、2049年に世界覇権を握るための秘密戦略、中国「100年マラソン」の全貌。

  • 第3次世界大戦の罠―新たな国際秩序と地政学を読み解く」山内 昌之、佐藤 優 著(徳間書店

歴史学の泰斗とインテリジェンスの第一人者が、本気で世界を語り合った!IS、ギリシア問題、中国の野望、ロシアの新・帝国主義―動乱の時代に突入した世界を生きるために、我々日本人が知っておくべき文明と歴史の俯瞰図。

 

並べてみると、政局を巡る泥臭い話は見当たらず、かなり高いところから遠くを見通すような内容の本が並んでいます。世界を知ることで日本も見えてきます。

 

*1:明治学院大学非常勤講師、政治学