掘り出し物が見つかるのは、店から出るとき目に入るこの場所です。
ベストセラーや新刊につられて入ってきたお客が、支払いを済ませて「さて帰ろう」と出口を向くと目に入るのがこの棚です。
目立つ位置ではありますが、帰り支度の客が相手なので立地条件としてはあまり良い場所ではありません。
売れ筋の本というより、興味をくすぐる本。主役ではなく渋い脇役が玄人芸を披露する舞台です。
どんな本が並んでいるか、タイトルを見てピンときたらあなたも本の虫かもしれません。
- 「新しい道徳」北野武 著(幻冬舎)
- 「昭和のヤバイ漫画」キクタヒロシ*1 著(彩図社)どこかおかしく、なにかヘンな作品の数々を、時にツッコミを入れつつ、貸本マンガばりに肩の力を抜いて解説していきます。
- 「赤瀬川原平のライカもいいけど時計がほしい」赤瀬川原平*2 著(産経新聞出版)2003年5月から2013年1月までの約10年間、腕時計雑誌「パワーウオッチ」に連載された故・赤瀬川原平氏の人気連載コラムを単行本化したものです。
- 「東芝不正会計」今沢真*3著(毎日新聞出版)暴かれる「名門」の正体。「チャレンジ」という魔の言葉で始まった驚くべき紛飾。歴代トップと監査法人の責任は?隠蔽された米原発子会社「減損」の意味は…。
- 「カラマーゾフの預言ドストエフスキー」河出書房新社編集部編(河出書房新社)「新カラマーゾフの兄弟」の刊行を機に不滅の文学者の新しい魅力を多面的に探った一冊。「新カラマーゾフの兄弟」の著者・亀山郁夫のインタビュー、亀山郁夫×中村文則の対談、三田誠広のエッセイ、主要作品解説等を収録
- 「感情 類語辞典」アンジェラ・アッカーマン 著(フィルムアート社)
- 「エデュケーション」増田晶文*4 著(新潮社)「志ある授業」は実現するのか。不可能に挑む青春群像を描き心震わす力作!
- 「上野千鶴子のサバイバル語録」上野千鶴子 著(文藝春秋)人生、仕事、結婚、家庭、老後、ひとりを生き抜くために。過去30余年の著作群から選り抜いた、初の語録集。逆風を快楽に変える140の金言集。
- 「死はこわくない」立花隆 著(文藝春秋)
- 「流砂のなかで」辺見庸・高橋哲哉*5 著
- 「生物はなぜ誕生したのか」ピーター・ウォード*6 著(河出書房新社)
- 「宇宙はどのような時空でできているのか」郡和範*7 著
- 「マンモスのつくりかた」ベス シャピロ*8 著(筑摩書房)
- 「土地の精霊」四方田犬彦 著(筑摩書房)未知の土地、未知の歴史。そして未知なる神々。比較文学研究家の手になる、三大陸をめぐる紀行エッセイ。
- 「新撰組と刀」伊東成郎*9 著( 河出書房新社)
- 「官賊と幕臣たち」原田伊織*10(毎日ワンズ)
*1:ド新人ですが、一応フリーライターです。某ネット古書店も運営していますが不定期営業かつ一人でキューキュー言いながらなんとか注文をこなしている状態なので、一応店名は非公開とさせてください。急に注文が増えたりすると、人手が足りなくてパンク確実ですので(苦笑)。とか言いつつも、ヘンな本についてネット検索していれば辿り着くと思います。
*2:1937年3月27日 - 2014年10月26日)は、日本の前衛美術家、随筆家、作家。本名、赤瀬川克彦。純文学作家としては尾辻 克彦(おつじ かつひこ)というペンネームがある。
*3:1959年東京都生まれ。早稲田大法卒。83年毎日新聞社に入社。静岡支局、東京本社整理本部を経て、89年10月経済部に移り、税・財政や金融政策を担当、銀行、製造業、流通といった企業や業界の取材にあたる。2013年から論説委員として毎日新聞の社説を執筆。15年6月から経済プレミア編集長兼論説委員。
*4:作家。大阪府東大阪市(旧布施市)出身。清風高等学校、同志社大学法学部卒。会社員生活を経て、1994年から文筆業。 1990年代から2000年初頭まで雑誌や新聞などへスポーツ、お笑い、教育、日本酒など幅広いジャンルのノンフィクション作品を寄稿していたが、10年より小説へ移行。 2012年には初の書き下ろし小説を上梓。
*5:哲学者。東京大学大学院総合文化研究科(教養学部)教授。
*6:アメリカ・ワシントン大学(シアトル)の古生物学、地球・宇宙科学教授。生物の大量絶滅と進化を専門とする。NASAで宇宙生物学研究も行っている。
*8:1976年生まれ。アメリカの進化生物学者。カリフォルニア大学サンタクルーズ校で生態学および進化生物学の准教授を務める。専門は古生物DNAで、マンモス、リョコウバト、ドードーなどのDNA解析の第一人者として活躍。2009年にはマッカーサー財団のフェローに選ばれ、今後が期待される気鋭の女性科学者
*9:1957年、東京都生まれ。明治大学文学部史学地理学科卒業。幕末維新史、新選組研究家。主な著書に、『幕末維新秘史』『新選組二千二百四十五日』(以上、新潮文庫)『新選組残日録』『閃光の新選組』『土方歳三の日記』(以上、新人物往来社)『新選組と出会った人びと』(河出書房新社)などがある。
*10:作家。クリエイティブディレクター。昭和21年京都・伏見生まれ。近江・佐和山城下、彦根城下で幼少年期を過ごし、大阪外国語大学を経て広告、編集制作の世界へ。現在も、マーケティングプランナー、コピーライター、クリエイティブディレクターとして活動している。