本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

新刊本登場

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平台の景色が変わり始めました。

店先で平積みするハードカバーは作家ごとにだいたいの売れ方が予想できるそうです。ひいきの作家をお持ちのお客さんが多いのかもしれません。文芸書は文化・エンタメ系の放送局員に人気があります。著作が出るタイミングで作家ご本人がテレビ出演されるケースも増えているような気がします。

  • 「軽薄」金原ひとみ*1 著(新潮社)十代の終わりに、ストーカーと化した元恋人に刺された過去を持つカナ。29歳のいま、裕福な年上の夫と幼い息子、仕事での充足も手にし、満たされた日々を送っていた。そこに、アメリカから姉一家が帰国。未成年の甥から、烈しい思いを寄せられる。危うさを秘めた甥との破滅的な関係は、彼らと、彼らを取り巻く人々をどこに運ぶのか。
  • 「カエルの楽園」百田尚樹 著(新潮社)著者自らが「私の最高傑作」と断言。

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  • 「まく子」西加奈子*2 著(福音館書店直木賞受賞後初の書き下ろし。究極ボーイ・ミーツ・ガールにして、誰しもに訪れる「奇跡」の物語。
  • ガンルージュ」月村了衛*3 著(文藝春秋(アクションorサスペンスor興奮に)手に汗を握りつつ、泣いて笑ってしんみりと。私の持てる技術をありったけ投入した、あなたのためのエンターテインメントです。

好き嫌いは人それぞれあるので「なぜこれが」と思うことは正しいことです。

*1:1983年東京都生まれ。99年文化学院高等課程中退。19歳の時デビュー作『蛇にピアス』(集英社)で芥川賞を受賞

*2:1977年テヘラン生まれ。2004年『あおい』でデビュー。007年『通天閣』で第24回織田作之助賞、13年『ふくわらい』で第1回河合隼雄物語賞、15年『サラバ! 』で第152回直木賞受賞。その他の著書に『白いしるし』『円卓』『漁港の肉子ちゃん』『地下の鳩』などがある。

*3:1963年生。小説家、元脚本家。早稲田大学第一文学部文芸学科卒業。 「土漠の花」で第68回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)受賞。