書店の最新ランキングです。ビジネス書のベスト5が出ました。
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その中でも「放送局員にうまく刺さった」と感じられたのが4位に入った「地方創生ビジネスの教科書」です。
宣伝文はこう書かれています。
「新書大賞2015」1位に輝く『地方消滅』著者にして「日本創成会議」座長を務める増田寛也*1氏による、究極の“解決篇"が登場!
「日本の少子高齢化は皆が思っているよりも急速に進み、特に地方では若者どころか高齢者もいなくなる」と指摘して大きな話題を呼んだ『地方消滅*2』(中公新書)の著者が、問題提起に対する回答として提示した本です。
物事を若干やぶにらみに見る癖がある放送局員にとって、比較的応援モードで取り組むのが、地域活性化という題材です。地域勤務の経験を持つ人もかなりいるため、地域社会に関心をもつ人も多いのです。ですから東京一極集中がいかに歪なものかがわかるといいます。地域をもり立てる題材に出会うと、なにはなくても世の中に広く知らしめたい気持ちになるのだそうです。
本書の著者は元政治家です。政治家の話はそのまま鵜呑みにしないのも放送局員の習性です。しかし、本書のような事例は情報としてみると貴重です。「地方創生ビジネス」10の事例を読むと、地域で事業に取り組む人たちの姿が見えてくるからです。 潤沢な資金をもたない地域の取り組みはひろく知ってもらうためには大きなハンデがあります。放送には埋もれた声を取り上げて大きく伝える力があります。放送局員は地域の応援団となる方を迷わず選びます。
20~30代の人に読んでほしいですね。新しいビジネスを起こすヒントが詰まっていますから。この本には「よそ者」「馬鹿者」「若者」が出てきます。よその地域からやってくる人、若い人、そして馬力がある人が、変化を起こしていくんです。
大事なのは、うまくいかなくても粘り強く続けること。1人連れてきてだめだったら次の人を、それでもダメだったら他の人を連れてきて、外の目で見てもらう。1000やって、2、3個当たればラッキー。原石はなかなか見つからないし、磨き上げるのもとても大変です。それくらいの粘り強さで取り組む必要があります。
普通のビジネス書はこの書店では売れませんが、地域の人たちの声を伝えるようなビジネス書はなかなかおもしろい。読者層の特殊性がこの本の売れ行きからわかります。
*1:1951年生まれ。日本の建設官僚、政治家。岩手県知事、総務大臣、新しい日本をつくる国民会議副代表などを歴任している。
*2:2014年の新書大賞1位