本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

連休は本を読め

番組制作のハンドブックや映像論などといったメディア関係の本の品揃えには自身がある書店です。大型連休を控えたこの時期は大量に本を買われる放送局員がいて、書店はかなり期待しているのだと聞きました。

書店が推す本を3点紹介します。

 

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 「『感情』から書く脚本術」カール・イグレシアス 著(フィルムアート社)プロットじゃない、構成じゃない、キャラクター造型でもない。一番大事なのは「感情」なんだ!心の動きを誘導し、最後までのめりこませる物語を書く。UCLAの人気課外授業待望の邦訳!! 

脚本は作家に委託するのが普通です。放送局員が「脚本」を書くことはほとんどありません。しかし、作家の立場になって番組をつくる上では、一通りの手順や常識は身につけていないといけません。また、番組のコメントなどを書くこともありますから、知っておいて損はしない本といえます。

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細野晴臣 録音術 ぼくらはこうして音をつくってきた」鈴木惣一朗 著(DU BOOKS)制作に寄り添ってきたエンジニアだからこそ語れる、細野晴臣の「音づくり」とは?

DUブックスは、ディスクユニオンの出版部門が前身です。ディスクユニオンの社員はマニアに匹敵するほどその道の知識を身につけていることが多く、出版物のクオリティの高さには定評があります。そしてなにより、営業担当者が書店の売れ筋をよく知っているため地震を持って並べることができます。

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 「ドキュメンタリーは格闘技である: 原一男 vs 深作欣二 今村昌平 大島渚 新藤兼人
原一男 著(筑摩書房)異色のドキュメンタリーで有名な原一男。彼と日本映画の巨匠が語る映画・エロス・虚実についての極私的な対談集。 

映画論、映像論、演出論など、骨のある本もよく売れます。放送局員はいくつになっても青年のような心の持ち主が多いように思えます。

作家の収支 [ 森博嗣 ]
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