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フィクション部門のランキングです。 

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丸善丸の内本店調べ(4月7日~13日)

 

北斎の三女にして「江戸のレンブラント」と賞された天才女絵師・葛飾応為は作家の好奇心を刺激するようで、様々な形で取り上げられています。女性の立場が今とまるで違った封建社会に暮らしながら、自立した障害を貫いた彼女の生き方に共鳴する人も多いのでしょう。

  1. 「羊と鋼の森」宮下奈都 著(文藝春秋
  2. 「ままならないから私とあなた」朝井リョウ 著(文藝春秋
  3. 「カエルの楽園」百田尚樹 著(新潮社)
  4. 「眩」朝井まかて 著(新潮社)偉大すぎる父・北斎、兄弟子・渓斎英泉への叶わぬ恋、北斎の名を利用し悪事を重ねる甥―人生にまつわる面倒ごとも、ひとたび筆を握れば全て消え去る。北斎の右腕として風景画から春画までをこなす一方、自分だけの光と色を終生追い続けた女絵師・応為。自問自答する二十代から、傑作「吉原格子先之図」に到る六十代までを、圧倒的リアリティで描き出す。
  5. プラハの墓地」ウンベルト・エーコ 著(東京創元社イタリア統一パリ・コミューンドレフュス事件…、そしてナチのホロコーストの根拠とされた史上最悪の偽書『シオン賢者の議定書』それらすべてにひとりの文書偽造家が関わっていたとしたら?世界的大ベストセラー『薔薇の名前』のウンベルト・エーコが描く憎しみと差別のメカニズム。
  6. 「家康、江戸を建てる」門井慶喜 著(祥伝社)ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、面目躍如の挑戦を描く快作誕生!
  7. 「終わった人」内館牧子 著(講談社)定年後の男に職などそうない。生き甲斐を求め、居場所を探して、惑い、あがき続ける男に再生の時は訪れるのか?ある人物との出会いが、彼の運命の歯車を回す―。
  8. 「おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本」カール=ヨハン・エリーン 著(飛鳥新社)子育て中の親にとって、なかなか寝付かない子どもは苦労の種です。この悩みに答えるこの本は、行動科学者の著者が2010年に自費出版したところ、世界中で評判になり日本では13刷75万部を突破する売れ行きとなりました。絵本というより「子どもの寝かしつけのための本」です。主人公はうさぎのロジャーと読み聞かせてもらう子どもです。要所要所に名前を入れるカッコがあり、そこに子どもの名前を入れて読む塚家になっています。言葉を強調したり、ゆっくり読んだりと音読法が師事されているのは、聴く者を眠りに誘う心理学上の工夫だといいます。
  9. 「暗幕のゲルニカ原田マハ 著(新潮社)反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの“ゲルニカ”。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、忽然と姿を消した…。大戦前夜のパリと現代のNY、スペインが交錯する、華麗でスリリングな美術小説。
  10. 「過ぎ去りし世界」デニス・ルヘイン 著(早川書房)変わりゆく社会の裏で必死に生き残ろうと足掻く男たちの熾烈な攻防を力強く描く、巨匠の最新作。 

 

眩 [ 朝井まかて ]
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鼻紙写楽 [ 一ノ関圭 ]
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百日紅(上) [ 杉浦日向子 ]
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