本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

面倒くさがっていては何も進みませんよ

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大型連休前です。書店を訪れるお客さんの数も気持ち寂しいような感じがします。書店員はレジのデータを見ながら、黙々と本の整理です。ビジネス書のベスト5と歌ってはいますが、日経新聞を片手にしたサラリーマンはほとんどやってこない書店です。仕方がないので自己啓発の親玉・アドラー本までビジネス書にカウントして水増しします。上位3位までは動きがみられません。書店員が入れ替えた5位の表紙はちょっと変わっていて、インパクト満点。「すぐやる人」って書かれているのを見るだけで、自分のことが気になります。 

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順位をおさらいしましょう。

  1. 「大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる」井堀利宏 著(KADOKAWA/中経出版
  2. 「幸せになる勇気」岸見一郎 著(ダイヤモンド社
  3. 「嫌われる勇気」岸見一郎 著(ダイヤモンド社
  4. 「すべての仕事は「肯定」から始まる」丸山俊一 著(大和書房)
  5. 「結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる」藤由達藏 著(青春出版社

5位の「すぐやる人」のキーワードは、気分なのだそうです。「人の行動力は、モチベーションが支配しているのではありません。行動力は「気分」で決まるのです」と著者は言います。気分とはなんでしょうか。同じような気もしますが、著者の言う気分とは視点と置き換えてみるとよくわかります。いつもより5分早く起きて見る、相手の立場に立って考えてみるなど様々です。視点を変えることによって行動も変わることがわかります。つまり自己啓発の一種なのですが、ぐずぐずしている人にとってはトレーナー代わりになるような本と言えなくもありません。放送は締め切りが決まっている仕事なので時間が命です。「ちょっとしたことを変えるだけで、すぐやれる人になれるとわかってなんだか、嬉しくなりました」と、悩みを抱えた放送局員がこっそり買っていく本と言えなくもありません。