本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

週間ベスト10

新書部門のランキングです。 

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丸善丸の内本店調べ(5月5日~11日)

 

1「言ってはいけない 残酷すぎる真実」橘玲 著(新潮社)

この社会にはきれいごとがあふれている。人間は平等で、努力は報われ、見た目は大した問題ではない―だが、それらは絵空事だ。進化論、遺伝学、脳科学の最新知見から、人気作家が明かす「残酷すぎる真実」。読者諸氏、口に出せない、この不愉快な現実を直視せよ。

2「世界経済大乱」滝田洋一*1 著(日本経済新聞出版社

止まらない中国からのマネー流出、悪化するサウジアラビアの懐具合、出口が見えぬ金融緩和競争、米欧同盟の亀裂とポピュリスト政治家の台頭―相場格言の通り、2016年は「騒乱の申年」なのか?リーマン・ショックの再来はあるのか?同時多発危機の現場から緊急報告。

3「組織の掟」佐藤優 著(新潮社)

あらゆる組織には「掟」がある。暗黙の内に共有され、時に法より重んじられ、破れば代償を払わされる。組織で生き抜く極意とは、この掟を熟知して利用することにある。“最恐”の組織、外務省にいた著者が全ビジネスパーソンに贈る「超実践的処世訓」。

4「知らないと恥をかく世界の大問題 (7) Gゼロ時代の新しい帝国主義池上彰 著(KADOKAWA/角川書店

アメリカが20世紀の覇権国の座からおり内向きになったのを見計らい、かつての大国が新しい形の帝国主義を推し進める。難民問題、IS、リーダーの暴走…新たな衝突の種が世界中に。世界のいまを池上彰が解説。

5「憲法の無意識」柄谷行人 著(岩波書店

なぜ戦後七〇年を経てもなお、改憲は実現しないのか。なぜ九条は実行されていないのに、残されているのか。改憲護憲の議論が見逃しているものは何か。糸口は「無意識」。日本人の歴史的・集団的無意識に分け入り、「戦争の末の」平和ではない、世界平和への道筋を示す。「憲法の無意識」が政治の危機に立ち現れる。

 

6「男という名の絶望 病としての夫・父・息子」奥田祥子*2 著(幻冬舎

現代社会において男性を取り巻く環境は凄まじい勢いで変化し、男たちを追い込んでいる。理不尽なリストラ、妻の不貞、実母の介護、DV被害…彼らはこれらの問題に直面して葛藤し、「男であること」に呪縛され、孤独に苦しんでいる。そのつらさや脅えは“病”と呼んでも過言ではない。「男であること」とはいったいなんなのか?市井の人々を追跡取材するジャーナリストが、絶望の淵に立たされた男たちの現状を考察し、“病”を克服するための処方箋を提案する最新ルポ。

7「未来から選ばれる働き方」神田昌典*3 著(PHP研究所

2024年までに「会社」は一度、死ぬ。働き方はどう変わるのか?飛躍できる人、組織の条件とは?

8「本物の英語力」鳥飼玖美子 著(講談社

発音はハチャメチャと完璧の間を狙う。語彙を増やすためには、とにかく「たくさん」読む。文法がまちがっていると「教養がない」と思われる。好きなこと、関心があることで英語を学ぶ。など、話すための基本、難関の試験克服法など日本人が「英語の壁」を乗り超えるための新常識10を伝授。英語が苦手な人でも、本書を読んで「英語なんて簡単さ」と自信を持とう!

9「世界を動かす巨人たち <政治家編> 」池上彰 著(集英社

多くの無名の人たちによって、歴史は創られる。しかし時に、極めて個性的で力のある人物が、その行く先を大きく変えることがある。本書では、まさに現代史の主要登場人物とでもいうべき六人の政治家を取り上げた。ロシアのプーチン、ドイツのメルケル、アメリカのヒラリー、中国の習近平、トルコのエルドアン、イランのハメネイ。彼らの思想と行動を理解することなく、今を語ることは不可能である。超人気ジャーナリストによる待望の新シリーズ第1弾。世界を動かす巨大な「個人」に肉薄する!

10「緊急解説 マイナス金利」清水功哉*4 著(日本経済新聞出版社

日本経済を直撃した「マイナス金利政策」。金融商品金利はどこまで下がるのか、資産運用はどう変えればよいのか、金融機関の経営にどんな影響があるのか―。金利はプラスが当たり前の世界に生きてきた日本人には理解しがたい「未知なる状況」を、日本経済新聞編集委員が明快に解説。 

*1:日本経済新聞社 編集委員. 1981年入社。証券部、金融部を経て87〜90年チューリヒ特派員。95年経済部編集委員、2007年論説副委員長兼経済部編集委員。08年米州編集総局編集委員(ニューヨーク駐在)。 09年9月より論説副委員長。

*2:ジャーナリスト。1966年、京都市生まれ。1994年、米・ニューヨーク大学文理大学院修士課程(メディア論、社会心理学専攻)修了後、読売新聞社入社後、宇都宮支局などを経て、2002年から『読売ウイークリー』編集部に在籍。男女の生き方や医療・福祉、家族、労働問題などがテーマ。

*3:経営コンサルタント・作家。株式会社ALMACREATIONS 代表取締役、「フューチャーマッピング」開発者、日本最大級の読書会『リード・フォー・アクション』主宰。

*4:日本経済新聞編集委員。1964年生まれ。上智大学国語学部卒業。東京やロンドンで長年、金融政策、為替・金融市場、資産運用について取材。著書に『日銀はこうして金融政策を決めている』(2004年)、『デフレ最終戦争』(16年)。