本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

週間ベスト10

ランキングです。 

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東京堂書店神田神保町店調べ(6月7日)

このところ東京堂書店のランキングに注目しています。データの動きを見ると書店により読まれている本の違いがわかります。街場の書店からみたら、写真集が首位をとること自体が驚きです。当店でもマークしていた8位の「デジタル~」の注目度は、お客さんの反応の高さを示す目安として感心します。3位の「HAB本と流通」とはなんでしょうか。

 

1「遙かなるグルクン」中村征夫 著(日経ナショナルジオグラフィック社)

水中写真の第一人者、中村征夫が魅せられた沖縄の伝統漁と海の男の世界、初の書籍化!

勇壮で過酷な海の世界に写真家・中村征夫が惚れ込み、30年にわたり通いつめた成果をついに発表!

遙かなるグルクン [ 中村征夫 ]
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2「ロックの英詞を読む──世界を変える歌」ピーター・バラカン 著(集英社インターナショナル

音楽には世界を変える力がある――ジョン・レノンスティーヴィー・ワンダービリー・ホリデイの名曲に隠された真の意味とは?ブロードキャスターとしてラジオ、テレビなどで幅広く活躍しているピーター・バラカンが、ロック、ソウル、ブルースの英詞を新訳。行間に隠されたメッセージにせまる。

3「HAB本と流通」エイチアンドエスカンパニー

Human And Bookstore=HABは新しい本を作り、流通させ販売し、そしてまた新しい本を作る。そのシンプルなサイクルを、時代に合わせながら、全力で回転させていくプロジェクトです。サイクルの原点に立ち戻り、出版、流通、本屋という三者の立場を実践しながら、未来の本を創ってゆきます。

H.A.B - H.A.Bookstore-本屋/取次/出版

子どもの文化普及協会,ツバメ出版流通など,最近の動きがフォローされています。

4「人間晩年図巻 1990-94年」関川夏央 著(岩波書店

山田風太郎『人間臨終図巻』の衣鉢を継ぐ新たな「図巻」が誕生。1990年代を舞台に、世界的スターから市井の人まで、悲喜こもごもの晩年を匠の筆で描き出す。あの人はどんな晩年を送ったのか? 彼らが世を去った90年代とはいかなる時代だったのか? 本書には田中角栄アイルトン・セナ長谷川町子、「風船おじさん」らを収録。

人間晩年図巻 [ 関川夏央 ]
価格:1944円(税込、送料無料)


 

5「岳飛伝 十七 星斗の章」北方謙三 著(集英社

岳飛と秦容は、南宋の程雲との最後の戦いに挑み、さらに呼延凌らと合流して、金国との一大決戦を目指す。兀朮との闘いで重傷を負った史進の生死は?大水滸伝シリーズ、ついに完結。感動の最終巻。

6「須賀敦子の手紙 1975―1997年 友人への55通」須賀敦子 著(つるとはな)

雑誌「つるとはな」で大きな話題となった未公開書簡の完全収録版。

7「1974年のサマークリスマス 林美雄パックインミュージックの時代」柳澤健 著(集英社

1970年代、若者に絶大な人気を誇ったTBSの深夜ラジオ番組『パックインミュージック』。伝説のパーソナリティ・林美雄を軸に、有名無名の人間模様を描きながら70年代カルチャーの実相に迫る青春ノンフィクション。

8「デジタル・ジャーナリズムは稼げるか―メディアの未来戦略」ジェフ・ジャービス 著(東洋経済新報社

コンテンツメイカーというのは危険な発想である。そのやり方では、メディアは滅ぶ―。では何をすればよいか?キュレーション、プラットフォーム、エコシステムなど、新しい概念を軸にメディアのこれからのあり方を展望して未来図を描く、新興メディア関係者、伝統メディア関係者、双方に必読のメディア論。


 

9「羊と鋼の森」(文藝春秋

本屋大賞受賞作品

10「古い洋画と新しい邦画と 本音を申せば」小林信彦 著(文藝春秋

精力的に本を読み、政治を注視し、戦前の洋画から話題作まで味わい尽くした二〇一五年のクロニクル。
熱がこもる話題は、戦前の名画「素晴らしき休日」の面白さ、『ルビッチ・タッチ』邦訳刊行、四季の美しい「海街diary」、若尾文子の喜劇と悲劇、などなど。ただ、敗戦を体験した世代として、国会中継を見ていて「なんとも我慢ができないこと」は記しておきたい、とも。「週刊文春」好評連載「本音を申せば」の単行本化第18弾。 

 

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