本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

柳のドジョウに笑う又吉

書店員が密かに期待しているのがこの本。芥川賞フィーバーがようやく落ち着いた又吉直樹氏の新書です。

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「よしもと新書」は、小学館とよしもとクリエィティブ・エージェンシーが共同で立ち上げた新書レーベルです。6月10日に開かれた新書創刊記念会見には153回芥川賞を受賞したお笑いコンビ「ピース」の又吉直樹氏、「トータルテンボス」の藤田憲右氏、「千原兄弟」の千原せいじ氏が出席して宣伝をしました。

 

又吉氏の「火花」は一般書店でも手に入る本でしたが、この書店でもよく買っていただいたと書店員はうれしそうです。二の矢として新書が企画されていることは早い段階で知っていたそうです。これまで芸能人が書いた本は単行本ばかりで、この書店における位置づけは芸能やアート、サブカルチャーと居所が定まりませんでした。

新書という固まりの中で読者層に印象づけができれば新しい柱になるので期待が大きいようです。吉本芸人を中心に著者が関西系という点が東京の読者層にどのように受け入れられるのか若干気がかりでありますが、注目したい新書誕生です。