本日お目見えした本。
今週登場した三冊は後半でご案内します。
神田神保町の東京堂まで『HAB』を買いに行きました。ネットでも買えますがリアル書店までアツを運んで手に入れてこそ価値のある本もあります。
出荷前の拠点である日販物流センターのルポからはじまり、クレヨンハウスの創業秘話、柴野京子氏による出版の歴史、取次(ツバメ出版流通)、バーゲンブック(八木書店)、直販書店(トランスビュー)そして最後は出版共同流通センター(・・返品本の回収拠点です)と川上から川下まで一筆書きで読める、本と人への愛に満ちたリトルプレスです。
日本で売られている本の35%はここを経由するといわれる王子流通センターは、一日200万冊の本が書店に出荷されていると聞いてびっくりしました。
「すばらしい黄金の暗闇世界」椎名誠 著(日経ナショナルジオグラフィック社)
世界一深い洞窟、空飛ぶヘビ、パリの地下墓地、奥アマゾンの筏家屋、寄生虫サプリメント、古代の魚人剣闘士、砂漠の噛みつき王、宇宙エレベーター、そして、離れてゆく月などなど―。世界の辺境を旅する作家が、地球の不思議をめぐって繰り広げる奇鬼驚嘆痛快エッセイ集。ナショジオの写真も収録。
「私の消滅」中村文則 著(文藝春秋)
このページをめくれば、
あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない。
一行目に不気味な文章が書かれた、ある人物の手記。
それを読む男を待ち受けるのは、狂気か救済か。
『掏摸 スリ』『教団X』を越える衝撃。
中村文則が放つ、新たな最高傑作!
「愛のことはもう仕方ない」枡野浩一 著(サイゾー)
いつも体調がわるく、焼肉がきらいで、バビブベボのつく食べ物が好き。
枡野浩一が豆から挽いたコーヒーを飲みながら書いた連載小説、かきおろし短編をくわえて待望の書籍化。
電子書籍の登場で紙の本の売れ行きが伸び悩んでいることから、業界の構造そのものが問われ始めています。しかし、時間軸をさかのぼり、また業務の細部まで目を通してみると、業界の今のありようがあたかも生物の進化のように予期せぬ環境の変化と変化に対応する自助努力の積み重ねによって成り立ってきたことがわかります。