本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

新潮文庫 夏の100冊

今週の目玉商品は、文庫のフェアです。特設コーナーが丸ごと「新潮文庫」にジャックされてしまいました。

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新潮文庫の100冊」は新潮社が1976年から続けている夏の文庫フェアです。新潮文庫の中から100冊を選び出したもので、当初は女優さんなどがイメージキャラクターとして登場していましたが、97年からキャラクターに変わりました。 

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読書と言えば、「読書の秋」というように秋のイメージがあるが、「夏」の100選なのだろうか。その問いに、佐々木さんは以下のように語る。

「夏休みがあり比較的読書にあてる時間がある中学生や高校生を、フェアのターゲットにしているからです。たくさんの名作が文庫となっていて、比較的安く買うことができます。だから、この夏という時期に名作に出会って欲しいと思っています」

 では、どのようにして100冊を選んでいるのか。

「単純に読んで面白かったと思える本、または感動した、ためになったなどの文芸的体験ができる本を中心に選んでいます。基本的に読書初心者を想定しているので、読書上級者でないとその作品の深いところが読み取れないような作品は入れません。読書嫌いになってしまったら悲しいですから」新潮文庫編集部副部長・佐々木勉さん

www.sinkan.jp

オーソドックスな名著の中から名前が通った作品と、最近話題の文庫がほどよくブレンドされていることが棚を見るとわかります。今年の目玉は何と言っても2014年に本屋大賞を受賞した『村上海賊の娘』①、②巻!

版元から届いた段ボールには、配本とあわせて販促用のポスターやチラシも入っていました。(この書店はスペースがないので切開いただいた販促グッズの置き場がありません)web用に公開します。 

 1・・・キャラクターのしおりが先着順でもらえる。(なくなりしだい終了)

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2.webサイト(インスタグラムなど)に投稿して遊べる

3.抽選で金のしおりが当たる。 

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また、隠しネタといえるかもしれないのが、一部の本のカバーが特製仕様になっていること。こちらはこの夏にしか手に入らない限定プレミアムカバーなのだそうです。

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「こころ」夏目漱石、「人間失格太宰治、「雪国」川端康成など8作品がカラフルなカバーになりました。

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本屋泣かせの2月8月を乗り越えましょうと書店員は夏バテ知らずのようです。