本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

立体複製画の内覧会に行ってきました。

猛暑の中、有楽町で開催中のリコー内覧会に行ってきました。会場の東京フォーラムは開放的な空間が特徴的なイベント会場として知られています。朝早くからビジネスマンが集まっています。 

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この催しは取引先の企業に同社の最新サービスを提供するもので、大学関連、産業、製造、販売などテーマを絞って説明や商談が行われています。

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お台場や幕張といった遠隔地での開催ではありません。気が向けば出かけやすい都心での展示とあって企業関係者の出足は好調のようです。

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サービスの一部を紹介します。こちらは、紙以外の素材にプリントする技術。布地にカラープリントした見本が並びます。会場は原則撮影禁止。ただし具体的なサービスは個別に了解がとることで撮影が許されます。

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今回の目的は同社が開発した「立体複製画制作技術」を肉眼で見ることです。「立体複製画」とは、絵の具の盛り上がりも含めて印刷してしまうという3Dプリントに似た印刷技術です。

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係員の説明では、美術館などが所蔵している名画は原則撮影ができないため、美術館などが所蔵している平面データを使用し、その上に独自の立体データを作成して、3Dプリンタの技術を使って重ね塗りするというものだそうです。

撮影ができませんでしたが、会場には油絵をもとに再現された複製画が展示されていました。絵の具の盛り上がり具合などもリアルに再現されているため、角度を変えて眺めると作家の筆遣いが伝わってきそうした。

利用法としては、例えば目の不自由な人に指先で実際に触って絵画の魅力を伝えたり、高額な作品をお値打ち価格で手に入れたりとイメージが広がります。近い将来、立体画の作品集が書籍として出版されるかもしれません。

従来の平面的な複製画と比較して,絵の具の盛り上がり,筆のタッチ,キャンバスの生地目など実際の絵画の凹凸を高精細に再現することができる上、独自のUV硬化インク(光を照射することで瞬時に硬化するという特性を持ち,高い硬度と密着性を保ちながら延伸性にも優れいるインク)を使うことでリアルな質感と再現性と耐久性を持っているといいます。

www.detroit2016.com

10月7日から2017年1月21日まで上野の森美術館で開催される「デトロイト美術館展の東京展」で複製画が展示販売され、来場者は直接触れて立体的な造形を体感できるといいます。