新しく登場したのがこの本。
「彼女のひたむきな12カ月」アンヌ・ヴィアゼムスキー 著(DU BOOKS)
ゴダールに恋した青春の日々。
映画監督ジャン=リュック・ゴダールと結婚した女優(のちに離婚)による自伝的小説です。
ゴダール自身や祖父モーリヤック、哲学者フランシス・ジャンソン、映画評論家ミシェル・クルノ、ジャン=ピエール・レオ、ジュリエット・ベルト、フランソワ・トリュフォー、ジャック・リヴェット、ジャンヌ・モロー……その時代を彩る綺羅星のごとき人々に囲まれて過ごした激動の1年間を、アンヌ・ヴィアゼムスキーが生き生きとした筆致で描く。
DU BOOKS社は、CDショップとして知られるディスク・ユニオンの出版部門として知られる出版社です。音楽だけでなく映画などにも手を広げるのは、ディスク・ユニオン自体が専門性の強い人材で固められた会社だからです。このテーマなら何時間でも語り続けることができるという編集者が目をつけたわけですから、話題も内容も尖っています。したがって放送局員の中にもファンが多く、安定して売れ続けます。
さて、本書についてですが、ゴダールの元妻という著者の略歴を見ると、
1947年生まれのアンヌ・ヴィアゼムスキーはノーベル賞作家フランソワ・モーリヤックの孫娘、作家・映画評論家・文芸評論家のクロード・モーリヤックの姪にして、ボリシェビキから逃れた亡命ロシア貴族ヴィアゼムスキー家の末裔という血筋。
とあります。代表作は「中国女」。ネパール共産党毛沢東主義派(通称マオイスト (Maoist)としても活動していたらしいと聞けば、「どんな人?」ということになるのでしょう。ドラマなのですが素人のような俳優を使ってドキュメンタリー風に撮るというあたりにも、ピンと響く放送局員も多いはずです。
書店員は大ヒットしなくてもいい、長く売れて欲しいと言っています。