ランキングです。
- 1「コンビニ人間」村田沙耶香 著(文藝春秋)
- 2「旅の食卓」池内紀 著(亜紀書房)
- 3「唐牛伝 敗者の戦後漂流」佐野眞一 著(小学館)
- 4「編集 -悪い本ほどすぐできる 良い本ほどむずかしい」豊田きいち 著(パイインターナショナル)
- 5「海の見える理髪店」荻原浩 著(集英社)
- 6「古森の秘密 」ディーノ ブッツァーティ著(アトリエサード)
- 7「塔の中の部屋」
- 8「上野アンダーグラウンド」本橋信宏 著(駒草出版)
- 9「たてもの怪談」加門七海*1 著(エクスナレッジ)
- 10「純喫茶、あの味」難波里奈 著(イースト・プレス)
1「コンビニ人間」村田沙耶香 著(文藝春秋)
36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられるが…。「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う衝撃作。第155回芥川賞受賞。
2「旅の食卓」池内紀 著(亜紀書房)
忘れられない“味”がある。ぶらりと出かけてみれば、きっとたいせつな何かが見つかる。自分だけのとっておきの町。人、そして食との出会い。お金をかけない「豊かさ」へのヒントに満ちた、おとなの旅日記。
3「唐牛伝 敗者の戦後漂流」佐野眞一 著(小学館)
六〇年安保を闘った若者たちは、「祭り」が終わると社会に戻り、高度経済成長を享受した。だが、唐牛健太郎だけはヨットスクール経営、居酒屋店主、漁師と職を変え、日本中を漂流した。なぜ彼は、何者かになることを拒否したのか。ノンフィクション作家・佐野眞一が北は紋別、南は沖縄まで足を運び、一九八四年に物故した全学連元委員長の心奥を描く。
4「編集 -悪い本ほどすぐできる 良い本ほどむずかしい」豊田きいち 著(パイインターナショナル)
『週刊少年サンデー』『女性セブン』の創刊、『小学一年生』等の学習雑誌をはじめ、幾多の雑誌・書籍の編集にかかわってきた男 豊田きいち。生涯一編集者を自認した著者が、今、編集者として生きるすべての人に伝えたい渾身のメッセージを詰め込んだ一冊が完成しました。
「どこにいても、何を見ても、いつも、編集者の目でモノを見る。編集者として、考える。」「「いい本」は「いい企画」のことではない。「儲かる本」のことである。」「漫然と会社に行き、社長が立てた企画を本にするだけなら、その人は、編集者ではない。」「守るべきことは、ただひとつ。「速やかに・爽やかに・率直に」行動することである。」「編集者は、食いしん坊のほうがいい。食べ物のウマいマズいが分かる人は、色のデリカシーも、人間関係のデリカシーも分かる。」etc.
含蓄ある言葉の数々で“あらまほしき編集者像"を語る。
5「海の見える理髪店」荻原浩 著(集英社)
伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。もしも「あの時」に戻ることができたら…。母と娘、夫と妻、父と息子。近くて遠く、永遠のようで儚い家族の日々を描く物語六編。誰の人生にも必ず訪れる、喪失の痛みとその先に灯る小さな光が胸に染みる家族小説集。
6「古森の秘密 」ディーノ ブッツァーティ著(アトリエサード)
精霊が息づき、生命があふれる神秘の“古森”。森の新しい所有者になり、木々の伐採を企てる退役軍人プローコロ大佐は、人間の姿を借りて森を守ってきた精霊ベルナルディの妨害を排除すべく、洞窟に閉じ込められていた暴風マッテーオを解き放つ。やがてプローコロは、遺産を独り占めするために甥のベンヴェヌート少年を亡き者にしようとするが…。聖なる森を舞台に、生と魂の変容のドラマを詩情とユーモアを湛えた文体でシンボリックに描いたブッツァーティの傑作ファンタジー(1935年作品)。
7「塔の中の部屋」
海外の怪奇幻想小説から、傑作を選りすぐり、一流の翻訳で、ホラー愛好者に贈るナイトランド叢書。いよいよ第2期発行開始!
怪談こそ、英国紳士のたしなみ。
見た者は死ぬ双子の亡霊、牧神の足跡、怪虫の群……
M・R・ジェイムズ継承の語りの妙に、ひとさじの奇想と、科学の目を。
古典ならではの味わいに満ちた名匠の怪奇傑作集、待望の本邦初訳!
8「上野アンダーグラウンド」本橋信宏 著(駒草出版)
『東京最後の異界 鶯谷』では墓地とラブホテル街が併存する鶯谷の不思議な魅力を描いた本橋信宏氏。
一年かけて取材した今作は「上野」がテーマです。
上野は多くの国立文教施設を擁す一方、アメ横や風俗街や朝鮮人コミュニティなど猥雑が隣接している。
世界的にもこのような街は他に例がないといわれます。
なぜ上野の山には、逆賊であるはずの西郷隆盛像が建てられたのか。なぜ上野には90軒ものゲイスナックが蝟集しているのか。
なぜ警察署の目の前に違法風俗店がはびこっているのか。なぜ上野にパチンコ問屋街「パチンコ村」が生まれたのか。
それら謎のすべてに、上野という街の特異な歴史と地理的背景が大きく関わっています。
昭和テイストが色濃く残り、「聖と俗」が渾然一体となった上野の不思議な魅力。
風俗潜入取材もたっぷり収録しています。
9「たてもの怪談」加門七海*1 著(エクスナレッジ)
たとえば会社、スーパー、商店、娯楽施設に社寺、病院、駅すらもが建物だ。
そこを渡り歩いて帰っても、落ち着くところは一戸建てやらアパート、マンション、
最終的には火葬場、墓、と、結局、我々は建物に納まる。
人の生活は建築なくしては成り立たない。そこにお化けが棲みつけば、
当然、彼らは我々の日常に入り込んでくる。
■目次
引越物語
道の話 ――終わらない話――
幽霊文化財
ホーンテッド・スウィート・ホーム
夜遊び好き……らしい
ひとり旅の醍醐味
お化け屋敷の話
東京の「顔」――風水の話――
在宅怪談
あとがき
10「純喫茶、あの味」難波里奈 著(イースト・プレス)
全国1600軒から厳選した、いますぐ食べたい逸品たち。あの名店のレシピも収録!