食通のうんちくを味わう本です。
グルメ情報があふれかえる時代です。毎日のようにグルメ情報を見ていると、どの店を選んだらいいかわからなくなります。献立紹介3割、人紹介を7割で伝えるのが「サラメシ」という生活時用報番組です。こうした編集はよくある手法ですが、番組と連動した出版物なので、本をめくるとテレビで見た記憶が蘇ってくるところがミソです。
登場人物は物故した芸能人や著名人。来店した時の思い出話などを取材してゲストと食の関わりを掘り下げています。
したがって、最近登場した店舗の紹介はほとんどなく、ちょっと昭和の香りがのこる献立が中心なのが、中高年の心をくすぐります。
眺めるだけでもおいしいものをいただいた気分になる本の一つではないかと思います。
あの人が愛した昼めしの店 [ 日本放送協会 ]
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