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週間ベスト10

ランキングです。 

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東京堂書店神田神保町店調べ(10月4日)

 

1「呉越春秋 湖底の城 第七巻」宮城谷昌光 著(講談社

越王句践にも“ある男”がいた。謎多き人物、范蠡。ついに彼の物語が始まる。待望の第七巻!知られざる、古代中国の血湧き肉躍る物語。 

呉越春秋 湖底の城 第七巻

呉越春秋 湖底の城 第七巻

 

 

2「アンジェリーナ・フルードの謎」オースティン・フリーマン*1 著(論創社

ひどいショック状態に陥っている女性を診察した新米医師。首にはひも状のもので絞められた跡が。彼女の夫は薬物中毒者と見られ…。法医学者にして名探偵のソーンダイク博士が確かな論理性と科学的知識を駆使し推理する。 

アンジェリーナ・フルードの謎 (論創海外ミステリ 179)

アンジェリーナ・フルードの謎 (論創海外ミステリ 179)

 

 

3「消えたボランド氏」ノーマン・ベロウ*2 著(論創社

高い断崖絶壁の上から飛び降りたはずの人間が、忽然と姿を消した。崖の下にいた釣り人は何ひとつ落ちてこなかったという。不可解な人間消失が連続殺人事件を招き、タイソン警部は謎の連鎖に翻弄され…。長編本格ミステリ。 

消えたボランド氏 (論創海外ミステリ 180)

消えたボランド氏 (論創海外ミステリ 180)

 

 

4「生ける死者に眠りを」フィリップ・マクドナルド*3 著(論創社

無残に散った700名の兵士の命。その責任を免れていた屋敷の女主人と2人の軍人のもとに脅迫状が届く。警察への通報をためらい、部外者の客を招くが、豪雨と何者かの工作によって屋敷は孤立、ついに1人目の犠牲者が…。

 

生ける死者に眠りを (論創海外ミステリ 175)

生ける死者に眠りを (論創海外ミステリ 175)

 

 

5「小さな出版社のつくり方」永江朗 著(猿江商會)

ライフワークとして出版業界を見つめ続けてきた永江朗が、2000年以降に新しく創業された「小さな」出版社、11社の創業者12人にロングインタビューを敢行。右肩下がりの時代に、あえて「出版社をつくる」ことを選んだ彼らの素顔を描いた、渾身の書き下ろし! 硬直化した出版業界のなかでいつしか忘れていた「本」への気持ちを思い出させてくれる一冊。出版社のみならず、書店、取次など「本」を仕事として選んだすべての人たちにおすすめです。 

小さな出版社のつくり方

小さな出版社のつくり方

 

 

6「ヌメロ・ゼロ」ウンベルト・エーコ 著(河出書房新社

全世界で1000万部以上売れているベストセラー『薔薇の名前』を著した
イタリアの知の巨人ウンベルト・エーコ
遺された最後の傑作『ヌメロ・ゼロ』が2016年秋刊行予定!

ある新聞のパイロット版を手がけるという名目のもと、
「握りつぶされた真実を告発する新聞の創刊」を目指す編集部。
しかしその新聞発行の裏には、出資者の利益を考慮した
歪んだジャーナリズムの恐ろしい陰謀が隠されていた── 

ヌメロ・ゼロ

ヌメロ・ゼロ

 

 

7「〆切本」(左右社)

「かんにんしてくれ給へ どうしても書けないんだ……」
「鉛筆を何本も削ってばかりいる」
追いつめられて苦しんだはずなのに、いつのまにか叱咤激励して引っ張ってくれる……
〆切とは、じつにあまのじゃくで不思議な存在である。
夏目漱石から松本清張村上春樹、そして西加奈子まで
90人の書き手による悶絶と歓喜の〆切話94篇を収録。
泣けて笑えて役立つ、人生の〆切エンターテイメント! 

〆切本

〆切本

 

 

8「スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ」中村竜太郎 著(文藝春秋

「そういえば知ってる? どうやらクスリみたいなんだよね」

「プロデューサーが金にまつわる不正を働いているっていう話があるんだけど」

そんな何気ない一言から始まる極秘取材、当事者直撃、徹夜の原稿執筆……。
次々と世を驚かすスクープ記事を掲載してきた週刊文春
20年にわたりエース記者として様々な特ダネをものしてきた著者が、その知られざる舞台裏を赤裸々に明かす。
これが本当にリアルな週刊誌の現場だ!

第1章 シャブ&飛鳥――逮捕前9カ月半の衝撃のスクープの裏側
第2章 高倉健に養女がいた!
第3章 NHK紅白プロデューサー巨額横領事件
第4章 地を這う取材――殺人事件の目撃者を探せ!
第5章 独占インタビューのとり方
第6章 夜の歌舞伎町潜入せよ――ホスト地獄に落ちた女たち
第7章 消えた女――ルーシー・ブラックマン失踪事件
第8章 歌姫・宇多田ヒカルの素顔
第9章 勝新太郎からの手紙
第10章 厳戒の編集部 オウム事件
第11章 9.11同時多発テロ――現場へ飛べ! 

スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ

スクープ! 週刊文春エース記者の取材メモ

 

 

9「私の「貧乏物語」――これからの希望をみつけるために」岩波書店編集部(岩波書店

日本では非正規雇用比率が4割を越え、セーフティネットが手薄なまま、若者、女性、高齢者など多くの人たちが貧困や孤立にあえいでいる。そんななか、希望はどこにあり、生きていくための支えがあるとしたら、どのようなものか。各界の36名が体験的に綴るいくつもの「貧乏物語」から、そのヒントをさぐるエッセイ集。
【執筆者】
浅井慎平・井手英策・井上達夫内澤旬子蛭子能収・沖藤典子・金原瑞人亀井静香・栗原康・小出裕章古賀誠・小坂井敏晶・小関智弘最首悟斎藤貴男佐伯一麦佐伯泰英佐高信・髙田明・武田砂鉄・出久根達郎・鳥居・永田和宏橋本治福山哲郎ブレイディみかこ星野博美益川敏英・松元ヒロ・水島宏明・森達也・安田菜津紀・安彦良和湯浅誠・吉原毅・吉田類 

私の「貧乏物語」――これからの希望をみつけるために

私の「貧乏物語」――これからの希望をみつけるために

 

 

10「創造元年1968」押井守 著(作品社

文学、メシ、暴力、エロ、SF、赤軍ゴジラ、神、ルーザー、攻殻、最終戦争……、〈1968年〉。あの時代、同じ空気を吸っていたクリエーター二人が、当事者として語る貴重な時代の証言と“創造”の原風景、そしてそこから逆照射される“今”。あれから、半世紀をへた、この国とTOKYOの姿を、徹底的に語り尽くす。

創造元年1968

創造元年1968

 

 

 

*1:1862〜1943年。ロンドン生まれ。ミドルセックス病院付属医科大学に入学し、その後、王立外科医科大学などで働く。著書に「赤い拇指紋」など

*2:1902〜86年。イングランド生まれ

*3:1899〜1981年。英国生まれ。1924年に「鑢」でミステリ作家としてデビュー。53年と56年の2度にわたって、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)の最優秀短編賞を受賞