本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

冲方丁のミステリー登場

登場した新刊本

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「十二人の死にたい子どもたち」冲方丁 著(文藝春秋

マルドゥック・スクランブル』『天地明察』を経て、冲方丁がデビュー20年目にはじめて書く現代長編ミステリー!

廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫をあけると、中には1から12までの数字が並べられている。この場へ集う十二人は、一人ずつこの数字を手にとり、「集いの場」へおもむく決まりだった。
初対面同士の子どもたちの目的は、みなで安楽死をすること。十二人が集まり、すんなり「実行」できるはずだった。しかし、「集いの場」に用意されていたベッドには、すでに一人の少年が横たわっていた―。

性格も価値観も育った環境も違う十二人がぶつけ合う、それぞれの死にたい理由。俊英・冲方丁が描く、思春期の煌めきと切なさが詰まった傑作。

私にとって冲方丁さんはアニメの印象が強い作家です。とくにプロダクションIGの作品が印象的で、「シュヴァリエ」「攻殻機動隊ARISE」「サイコパス」などで、独特の色彩を感じさせられます。本作もいずれアニメ化されるのではないでしょうか。