本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

DOOR to DOOR

今日登場した本。

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「「移動」の未来」エドワード・ヒュームズ  著(日経BP社)

ヒトの動きとモノの流れが、
いま、変わりはじめた―― 気鋭のピューリッツァー賞ジャーナリストが描く交通・物流(トランスポーテーション)の「見たくない現実」と「見えてきた希望」。
ネットで注文した商品がその日に届く。そんな「当たり前」を実現するために、世界中の交通・物流システムは悲鳴をあげ、崩壊の危機に直面している――。
気鋭のピューリッツァー賞作家が、誰もが目をそらしたくなるような不都合な事実を詳らかにするとともに、自動運転車やAI(人工知能)、IoTなどに後押しされて始動しつつある「移動革命」の姿を展望する。

1 300万マイルの通勤
2 朝のベル
3 缶のなかの幽霊
4 朝のコーヒー
5 1週間に旅客機4機
6 13日の金曜日
7 ピザ、港、そしてバレンタイン・デー
8 物流レディース
9 エンジェルズ・ゲート
10 バレエの動き
11 最後の1マイル
12 交通のピーク
13 楽園のロボット
14 未来の扉 

著者のエドワード・ヒュームズはアメリカのジャーナリスト。検索するとWIREDのサイトで、ゴミを宝に代える男たちの取材記事を発見しました。私たちが知らず知らずのうちに目を背けるテーマを丹念に掘り起こすことから、社会の仕組みを問い直す"正攻法"の取材者です。

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埋立地行きのゴミを減らすウォルマートの取り組みを過去に称賛したジャーナリスト、ヒュームズは、マローンとヴィンセントの報告を聞いて落胆した。「ゴミを減らすという、わたしとしては誠実だと思える公約を掲げた企業が、まだ使えるものをいまだに埋立地に送り込んでいることは非常に憂慮すべき事実だ」と彼は言った。「それはウォルマートだけでなく、おそらくわたしたちの社会や経済全般にいえることだろう」
ヒュームズは著作『Garbology』の取材中、アリゾナ大学でゴミ研究をしていたウィリアム・ラッチェの最晩年にインタヴューを行っている。そのなかで考古学者であるラッチェは、アメリカの過剰消費は自分が研究してきた古代文明を思い出させると語った。いつの時代も浪費が資源を上回り始めたのをきっかけに、収縮と衰退へと転じたように見える、と。

ゴミの億万長者──ダンプスター・ダイヴァー、マット・マローンの「文明論」 « WIRED.jp

 検索・注文した商品が瞬時に手元に届けられる、消費者にとっては便利な時代。便利さを生み出した構造の変化に隠されているものに光を当てた本作の原題は「DOOR to DOOR」です。

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「移動」の未来 The MAGNIFICENT,MADDENING,MYSTERIOUS WORLD of TRANSPORTATION
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