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本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

メディアの本が続々登場

専門書店のようなコーナーが出現。それでも書店員は補充注文に追われています。

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このところ放送や映像メディア関連の新刊本が立て続けに発行されています。普段は政治・経済・国際関連の新刊本が並ぶ一角を整理して、メディア関連コーナーができてしまいました。一般書といえるのは「視聴率ゼロ」あたり。あとはメディア関係者か研究者・学生さんが手に取るような本です。

「拡張するテレビ」境治*1著(宣伝会議) 

フジテレビの凋落やCM不振など、ネガティブな話題ばかりがとりあげられがちなテレビの周辺ビジネスの状況をイチから整理し、根本から考え直した末に見えてきた、新しい時代の広告、動画、コンテンツビジネスのあり方を提示する書籍です。

「第2版 よくわかるテレビ番組制作の法律相談」梅田康宏*2、中川達也 著(日本加除出版)  

第2版 よくわかるテレビ番組制作の法律相談

第2版 よくわかるテレビ番組制作の法律相談

 

好評を博した旧版を、8年ぶりに大改訂! NHKと民放の弁護士がわかりやすく解説。SNSに投稿された文や写真などを番組で紹介するには、本人の承諾が必要?ビッグデータを取得して報道に役立てたいが何か問題はある?
放送した番組について、BPOが審理に入ったら、どのような対応が必要?

親しみやすいデザインのソフトカバーの本です。お客さんのほとんどは価格を見ずに、体裁を見て値段を判断します。だから、いざ支払いの時に驚かれる人が多いので、バラエティ番組で芸人さんたちがひっかかる「ドッキリ」企画を想像してしまいます。

 

「メディアの公共性:転換期における公共放送」大石裕、山腰修三、中村美子、田中 孝宜 著(慶應義塾大学出版会)  

メディアの公共性:転換期における公共放送

メディアの公共性:転換期における公共放送

 

メディア環境・政治・社会・経済構造の急激な変化の中で、問い直される「メデイアの公共性」。世界の公共メディアの現状と今後の方向性を探る一冊。

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「映像メディア論: 映画からテレビへ、そして、インターネットへ」辻泰明*3 著(和泉書院)  

映像メディア論: 映画からテレビへ、そして、インターネットへ

映像メディア論: 映画からテレビへ、そして、インターネットへ

 

今、映像メディアはインターネットを通じた動画配信という、革命的な変革の最中にある。送り手と受け手が双方向で結ばれ、制作者と視聴者の区別が消滅した現在、映像に関する知識と理解は、ますます重要なものとなっている。映像コンテンツの文法、構成、類型を論述した上で、映像アーカイブと映像配信サイトの現状を概説し、映画、テレビ、インターネット配信が融合することで生み出される新たなメディアの形態について考察する。

 

「娯楽番組を創った男:丸山鐵雄*4と〈サラリーマン表現者〉の誕生」尾原宏之*5著(白水社) 

大衆の「声」の開放、そして敗北…丸山眞男が畏れた兄とは?『日曜娯楽版』や『のど自慢』をはじめ現代の娯楽番組の基礎を創ったNHKきっての「大奇人」の生涯。

 

「視聴率ゼロ!: 弱小テレビ局の帯番組『5時に夢中!』の過激で自由な挑戦」大川貴史*6 著(新潮社) 

視聴率ゼロ!: 弱小テレビ局の帯番組『5時に夢中!』の過激で自由な挑戦

視聴率ゼロ!: 弱小テレビ局の帯番組『5時に夢中!』の過激で自由な挑戦

 

番組予算はNHKの100分の1、放送コードは100倍ゆるい!?タブーなき11年。名物プロデューサーが、泥臭い大逆襲劇の全貌を初めて明かす。

 

*1:コピーライター/メディアコンサルタント。1962年福岡県福岡市生まれ。東京大学卒業。87年広告代理店アイアンドエスに入社しコピーライターに。その後、フリーランスとして活動したあと2006年、映像制作会社ロボットで経営企画室長、2011年、広告代理店株式会社ビデオプロモーションでコミュニケーションデザイン室長を経験。2013年から再びフリーランスになりメディアコンサルタントとして活動。各種メディアや個人ブログでメディア論を展開し、講演活動などで業界の変革を呼びかけている。勉強会「ソーシャルテレビ推進会議」を運営しながら、有料WEBマガジン『テレビとネットの横断業界誌MediaBorder』発行し、情報と人脈の交流に努めている

*2:1973年生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。2000年弁護士登録、同年日本放送協会NHK)入局、法務部にて執務を開始。日本で初めてのマスメディアのインハウスローヤー(組織内弁護士)となる。2001年インハウスローヤーによる任意団体インハウスローヤーズネットワークを設立、代表に就任(2006年1月より日本組織内弁護士協会に改称)。以後、日本におけるインハウスローヤーの普及促進に取り組んでいる

*3:筑波大学教授。東京大学文学部フランス語フランス文学科卒。日本放送協会入局後、ドラマ部、ナイトジャーナル部、スペシャル番組部、教養番組部などで番組制作に従事。その後、編成局にて視聴者層拡大プロジェクトおよび携帯端末向けコンテンツ開発などを、オンデマンド業務室にてインターネット配信業務を担当。2015年より現職。主な担当番組は、ディレクターとして、NHKスペシャルパールハーバー・日米の運命を決めた日』、同『映像の世紀(第5集および第7集)』、同『街道をゆく』、ドキュメンタリー・ドラマ『宮沢賢治・銀河の旅びと』など。プロデューサーとして、定時番組『その時歴史が動いた』の企画開発およびNHKスペシャル『信長の夢・安土城発掘』、同『幻の大戦果・大本営発表の真実』など

*4:ジャーナリスト・丸山幹治の長男であり、戦後を代表する政治思想家の丸山真男、評論家の丸山邦男は弟に当たる。1934年に京都帝国大学を卒業し、 NHKに入局。主に芸能関係を担当していたが、昭和20年代には三木鶏郎らの痛快な社会風刺で絶大な人気を集めた「日曜娯楽版」のプロデューサーとして活躍した。その後NHKを退職し日本コロムビア取締役、コロムビア音楽芸能社長などを歴任。1973年に「激動の昭和」の企画制作により第15回日本レコード大賞特別賞を受賞した

*5:早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。日本放送協会(番組制作局、福岡放送局)首都大学東京都市教養学部法学系助教。政治学・政治思想史研究者。立教大学兼任講師、電気通信大学大学院兼任講師、公益財団法人サントリー文化財団鳥井フェロー

*6:立教大学卒。東京メトロポリタンテレビジョンTOKYO MX)の編成局局次長兼制作第二部長、テレビプロデューサー