本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

週間ベスト10

ランキングです。 

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東京堂書店神田神保町店調べ(11月8日)

 

1「江口寿史 KING OF POP Side B」江口寿史 著(青土社

小・中学時代の落書きノート、デビュー当時のマンガから「パイレーツ」「ひばりくん」などの貴重な原画に加え、初出誌や関連資料を多く用いて、それぞれの仕事が置かれた時代の文脈を明らかにする。マンガ家・江口寿史の軌跡をたどる、ファン必読の一冊! 

江口寿史 KING OF POP Side B

江口寿史 KING OF POP Side B

 

美少女を描かせたら右に出る者はいない(と確信しています)漫画家。「先ちゃん」こと江口寿史の作品というより「図録」だと思います。 

2「神保町」得地直美 著(夏葉社)

本のある町を歩いて、歩いて、歩いて、描いた、1冊のスケッチブックのような本。散歩するように、思い出すように、読む本。

神保町

神保町

 

アマゾンの情報を見ても正体がつかめません。会社のサイトを探り当てると、武蔵野市にある出版社でした。これまで17冊の本を上梓していることがわかります。委託配本制度では書店に届かない本を神田本店では取り扱っていて、なおかつランキングの上位に顔を出すところがスゴイ。読書家の皆さん応援してください。 

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www.natsuhasha.com

 

3「リーチ先生」原田マハ 著(集英社

 日本の美を愛し続けた英国人陶芸家、バーナード・リーチ。明治42年、22歳で芸術の道を志して来日。柳宗悦濱田庄司ら若き日本人芸術家との邂逅と友情が彼の人生を大きく突き動かしていく。明治、大正、昭和にわたり東洋と西洋の架け橋となった生涯を描く感動の“アートフィクション”

リーチ先生

リーチ先生

 

 

4「まわり舞台の上で 荒木一郎荒木一郎 著(文遊社)

奇才の相貌
昭和を代表する名曲「空に星があるように」他、数々の曲をヒットさせたシンガーソングライターの嚆矢として、ダークヒーローも日陰者もコミカルな役柄も演じることができる個性派俳優として、 渋谷・百軒店のジャズ喫茶に集う昭和30年代の青春を描いた『ありんこアフター・ダーク』の小説家として……

歌手、俳優、作曲家、小説家、プロデューサー、マジシャンなど、多彩な顔を持つ荒木一郎が、 歌手デビュー50周年を期に、多岐にわたる活動の軌跡と、人生の明暗を語る、衝撃の書。

まわり舞台の上で 荒木一郎

まわり舞台の上で 荒木一郎

 

  

5「虚実妖怪百物語 急」京極夏彦 著(KADOKAWA

錯綜する虚構と現実。物語が迎える驚愕の結末とは。京極版「妖怪大戦争」!

妖怪が出現して暫くすると、相互監視や娯楽施設の閉鎖がはじまり、日本中が殺伐とした空気に支配されていった。「怪」関係者の一部は政府によって捕らえられてしまう。妖怪関係者は奪還を試みるが……。

 

6「地鳴き、小鳥みたいな」保坂和志 著(講談社

この本の中の短篇のどれかが、読書がいままで言葉にしたことがなかった思いに届き、それと響き合うことができたら、著者としてこんなに嬉しいことはない。記憶の体感を綴る4篇。最高の、久々の、短篇集。 

地鳴き、小鳥みたいな

地鳴き、小鳥みたいな

 

 

7「虚実妖怪百物語 序」京極夏彦 著(KADOKAWA

シリアの砂漠に現れた男。旧日本兵らしき軍服に、五芒星が染め付けられた白手袋。その男は、古今東西の呪術と魔術を極めた魔人・加藤保憲に、よく似ているように見えた――。妖怪専門誌『怪』の編集長と共に水木プロを訪れたアルバイトの榎木津平太郎は、水木しげる氏の叫びを聞いた。「妖怪や目に見えないモノが、ニッポンから消えている!」と。だがその言葉とは逆に、日本中に次々と妖怪が現れ始める。
錯綜する虚構と現実。物語が迎える驚愕の結末とは――。

 

8「虚実妖怪百物語 破」京極夏彦 著(KADOKAWA

富士の樹海。魔人・加藤保憲の前に、ある政治家が跪いていた。太古の魔物が憑依したその政治家に、加藤は言い放った。この国を滅ぼす、と――。妖怪が出現し騒動が頻発すると、政府は妖怪を諸悪の根源と決めつけ、駆逐に乗り出す。世相は殺伐とし、民衆は暴力的となり、相互監視が始まる。妖怪専門誌『怪』関係者は、この異常事態の原因究明のため、村上健司らが入手した呼ぶ子を出現させる謎の石の研究を続けるが……。

虚実妖怪百物語 破 (怪BOOKS)

虚実妖怪百物語 破 (怪BOOKS)

 

 

9「物語の向こうに時代が見える」川本三郎 著(春秋社)

戦争、戦後の混乱期、高度成長期、そして格差社会の現代。激流の時代を賢明に生きる人々を描いた文学は、私たちに何を語りかけてくるのか。戦後日本とほぼ同じ年齢の著者が、人間のしなやかな強さと優しさを見据えた「時代論」。

 

物語の向こうに時代が見える

物語の向こうに時代が見える

 

 

10「きょうもまた好奇心散歩」池内紀 著(新講社

 歩くのは脚でだが眼も頭も散歩する。散歩は発見の母・雑学知識の素。池内式散歩術による好奇心散歩エッセイ。 

きょうもまた好奇心散歩

きょうもまた好奇心散歩