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本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

女同士の関係の極北を描く「ナイルパーチの女子会」

当店の売れ筋一位に躍り出たのがこの本。

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ナイルパーチの女子会」柚木麻子 著(文藝春秋) 

丸の内の大手商社に勤めるやり手のキャリアウーマン・志村栄利子(30歳)。実家から早朝出勤をし、日々ハードな仕事に勤しむ。彼女の密やかな楽しみは、同い年の人気主婦ブログ『おひょうのダメ奥さん日記』を読むこと。決して焦らない「おひょう」独特の価値観と切り口で記される文章に、栄利子は癒されるのだ。その「おひょう」こと丸尾翔子は、スーパーの店長の夫と二人で気ままに暮らしているが、実は家族を捨て出て行った母親と、実家で傲慢なほど「自分からは何もしない」でいる父親について深い屈託を抱えていた。
偶然にも近所に住んでいた栄利子と翔子はある日カフェで出会う。同性の友達がいないという共通のコンプレックスもあって、二人は急速に親しくなってゆく。ブロガーと愛読者……そこから理想の友人関係が始まるように互いに思えたが、翔子が数日間ブロ
グの更新をしなかったことが原因で、二人の関係は思わぬ方向へ進んでゆく……。 

全国の高校生が議論して、直近1年の直木賞候補作から受賞作を選ぶのが「高校生直木賞」です。フランスの権威ある文学賞ゴンクール賞」の候補作から高校生が自分の1冊を選ぶ「高校生ゴンクール賞」がモデル。明治大学の伊藤氏貴准教授が代表を務める実行委員会が主催しています。本屋大賞を受賞した作品などを抑えて選ばれたのが本作です。高校生の時にこんな試みがあったなら、もう少し本を読んでいたのにと今更ながらうらやましく感じます。

アマゾンのレビューを見ると辛口の評価も散見されますが、読者の嗜好は多様化していることを頭に入れて考えると、世代が違うと選ばれる作品も違うところに新鮮みを感じます。ただし、高校生にとって新刊本は結構負担になる金額です。ビンボーな高校生も参加できるのでしょうか?選考の過程が少し気になるところではあります。

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会

 

ナイルパーチとは、スズキ目アカメ科アカメ属の淡水魚で凶暴性も持つ要注意外来生物だそうです。