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本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

ブルータスが推す 日常のひずみを垣間見る3冊

ブルータス「危険な読書」で紹介された日常の歪みを垣間見る文学。写真家の橋本一子さんが選んだ「ノートリミングの世界」にこそ本当の面白さが潜んでいる本。

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「チクタク食卓」高山なおみ*1 著(アノニマスタジオ)

料理家として活躍する高山なおみが自らの料理とひとことメモで蓄えた367日の食の記録。飾らない料理と日常が、本当に豊かな料理とは何かを教えてくれる。すぐに真似できるおかずのレシピ付。

 

チクタク食卓〈上〉

チクタク食卓〈上〉

 
チクタク食卓〈下〉

チクタク食卓〈下〉

 

 写真もブレブレ。余分な部分をカットしていない。家の料理が結構ラフで、それが逆に安心する。

「すーちゃん」益田ミリ 著(幻冬舎

30代独身。カフェ勤務のすーちゃんの日常をゆるーく、かつ鋭く描いた四コマ漫画。ナチュラルライフにあこがれて玄米食にしたり、恋愛攻略本を買ったり。同年代の女子なら共感せざるを得ない。アラサー女子葛藤の日々。

すーちゃん (幻冬舎文庫 ま 10-2)

すーちゃん (幻冬舎文庫 ま 10-2)

 

一番印象深かったセリフは「自分探しってなんだよ」「世界にたったひとりしかいない本物の自分を」「自分がさがしてどうすんの。」
すーちゃんは、このセリフを泣きながら言ってるんだけど、読んでて笑ってしまった。 

「ECDIARY」 ECD 著(レディメイド・インターナショナル)

ECDというラッパーが100日間つけた日記をそのまま本にしたもの。テロからエロまで、世間の多くが口をつぐみがちな話題を真正面から考え、論じた魂の日記。文筆家としての才能を不動のものにした意欲作。

ECDIARY

ECDIARY

 

 

*1:1958年静岡県生まれ。レストランのシェフを経て料理家になる。現在は書籍、雑誌、テレビなどを活動の場とし、映画『ホノカアボーイ』(2009年、監督/真田敦)では料理を担当するなど、ますます活躍の幅を広げている。におい、味わい、手ざわり、色、音…日々五感を開いて野菜など素材との対話をかさね生みだされるシンプルで力強い料理は、作ること、食べることの楽しさを素直に思い出させてくれる。また、料理と同じくからだの実感に裏打ちされた文章への評価も高い