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本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

推薦文が熱い!はじめての海外文学

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積読書店員ふぃぶりお (@fiblio2011) | Twitter

 

先日帰宅途中、東京・世田谷の蔦谷家電に立ち寄ると海外文学作品を集めた”島”が目に飛び込んできました。どこかの出版社が企画したフェアかなと思って近づくと、様々な出版社から出た個性的な海外文学作品が選書されています。

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中央部の空きスペースにあったチラシを見ると「紙の動物園」「失われた時を求めて」「コドモノセカイ」などのタイトルが。どうやら海外文学好きの書店員がつくったもののようです。

「コドモノセカイ」岸本佐知子/編訳 河出書房新社

すばらしいアンソロジーです。岸本佐知子さんの選択眼の良さにおおっとなり、訳文におおっとなります。風変わりな話が多く、読後感もおおっ、なのです 西崎憲 小説家/翻訳家/日本翻訳大賞選考委員

 「コドモノセカイ」は 「あの頃わたしたちは、孤独で、弱くて、ひねくれていて、とても“変”だった」誰も読んだことのない、子供にまつわる12の物語。

「まじない」リッキー・デュコーネイ
「王様ネズミ」カレン・ジョイ・ファウラー
「子供」アリ・スミス
「ブタを割る」エトガル・ケレット
「ポノたち」ピーター・マインキー
「弟」ステイシー・レヴィーン
「最終果実」レイ・ヴクサヴィッチ
「トンネル」ベン・ルーリー
「追跡」ジョイス・キャロル・オーツ
「靴」エトガル・ケレット
「薬の用法」ジョー・メノ
「七人の司書の館」エレン・クレイジャズ

「ここに出てくる子供たちのほとんどは、孤独だったり、弱かったり、ひねくれていたり、
卑怯だったり、とにかくただもう変だったりする。
話の最後に輝きを与えられもしなければ、成長もしない。
ただ、どの子供も、どの話も、読んでいてひりひりするほど『あの頃』のリアルさを (すくなくとも私にとっては)感じさせてくれる」
——岸本佐知子(「訳者あとがき」より)

コドモノセカイ

コドモノセカイ

 

 

チラシの片隅に企画者の思いのたけが魅力的な文体で綴られていました。

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「海外文学ってちょっと苦手、とっつきにくい、そう思っているあなたに翻訳者達がオススメする書店横断フェア」というツイッターが発信元らしく、それにによると私が立ち止まった選書コーナーは、二子玉川蔦屋で開催されたはじめての海外文学イベントだったようです。ここで翻訳者、作家、書店員さんという違う様々な視点から海外文学やお互いのオススメ本を紹介しあう試みが開かれていたのです。

twitter.com

チラシに登場する推薦者は17人。本を売りたい出版社や書店関係者とは違った立場の人たちがそれぞれが最高傑作をお奨めしてくれるわけですからちょっとお得な選書リストです。著者とつながるキュレーターとしての役割まで踏み込んだ企画者の志が輝いて見えました。(推薦者が選んだ本はこちら) 

tanazashi.hatenablog.com

 

 

ツイッターには翻訳者の皆さんの愛情あふれる写真も掲載されていいます。メッセージのあるなしで出版物の魅力は大きく変わることがわかります。

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