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本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

類は友を呼ぶ「住友銀行暗黒史」「野村證券第2事業法人部」

自分のカネではないものを扱ううちに、一部の人の中にはカン違いする人が出てきます。カネは弱い人をたぶらかす魔物です。末端の人がカン違いすると監獄が待ちかまえていますが、ある程度の地位にいる人たちがグルになるとやっかいなことになります。おかしなことをしても誰も注意しないわけですから、魔物は居心地のいい伏魔殿の奥深くに隠れてしまいます。誰もが信頼して資産を預けていた金融機関も例外ではなかったようです。並べて積み上げた姿は、肩で風を切って歩くゴロツキコンビのように見えてなりません。

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 「住友銀行暗黒史」有森隆 著(さくら舎)

戦後最大の企業犯罪の真相と闇!戦後最大の経済事件、住友銀行イトマン事件(90~91年)。全ての原点は住友銀行(本店・大阪)の収益至上主義経営にあった。“住銀の天皇"といわれた磯田一郎会長。住銀から中堅商社イトマン(本社・大阪)に送り込まれた河村良彦。イトマン=住銀から金を無謀な融資で引きだした闇の地上げ屋・伊藤寿永光。イトマンに巨額の絵画を売りつけた闇の実業家・許永中。4人を軸に、巨額の金が闇に消え、怪文書、裏切り、密約と暗闘が繰り広げられる。

また、この事件は住銀・イトマンに喰らいついた伊藤寿永光(=山口組)vs.その防戦にあたるフィクサー佐藤茂(=稲川会)という東西ヤクザの代理戦争でもあった。明らかになる磯田のスキャンダル、河村の横領、関係者の謎の自殺、そしてイトマン消滅。わずか1年半あまりの間に6,000億円もの金が闇に消えてしまった、バブル経済の破綻を象徴する複雑怪奇な事件である。稀有な経済犯罪の全貌から住友銀行黒歴史を抉る!

住友銀行暗黒史

住友銀行暗黒史

 

 

野村證券第2事業法人部」横尾宣政 著(講談社) 

トヨタを上回る約5000億円もの経常利益を叩きだし、日本一儲けた会社だった野村證券。その黄金の日々を克明に描く。
厳しいノルマで次々と社員が辞めていくなか、飛び込み営業で新人トップの成績を上げ、「コミッション(手数料収入)亡者」とまで呼ばれるようになった著者。後に社長になる「小タブチ」こと田淵義久氏に抜擢され、第二事業法人部へ。待っていたのは個性派でアクの強い先輩たち。彼らとぶつかり合いながら、順調に出世していった著者は、役員の登竜門でもある新宿野村ビル支店長を最後に退社、独立する。
ところが、第二事業法人部時代に付き合いのあったオリンパスと仕事をするうち、巨額粉飾決算事件に巻き込まれ、刑事被告人に。「飛ばしの指南役」などと名指しされた著者が、激しくも懐かしい野村時代と人生を暗転させた事件のすべてを実名で書いた。

野村證券第2事業法人部

野村證券第2事業法人部