そもそも地方から人が出て行き、過疎になったのには理由があるわけだ・・・
外側からの視点が地域再生のヒントになります。
- 「「小商い」で自由にくらす (房総いすみのDIYな働き方) 」磯木淳寛 著(イカロス出版)
- 「地方創生大全」木下斉 著(東洋経済新報社)
- 「羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季」ジェイムズ リーバンクス 著(早川書房)
内澤旬子 著「漂うままに島に着き」
「東京がつまらなくなり」「狭い家に嫌気がさし」、40代独身、都会暮らしだった著者が、香川県の小豆島に独り移住した顛末をまとめたエッセイ。
「「小商い」で自由にくらす (房総いすみのDIYな働き方) 」磯木淳寛 著(イカロス出版)
この本で取り上げる「小商い」は、このどれでもなく、「思いを優先させたものづくりを身の丈サイズで行い、顔の見えるお客さんに商品を直接手渡し、地域の小さな経済圏を活発にしていく」商いのことです。
多くの人が、ものづくりを行い、店を持たず、ネット販売も行わず、小商いでの収入を中心に据えて暮らしている。それはこれまでの小商いの概念とは大きく異なるものだ。
数年前から注目されているローカル「房総いすみ地域」で、なぜ小商いで暮らすことが可能なのか?小商いが地方を豊かにするのはなぜか?小商いを支えるマーケット文化が地域に果たす意味合いとは?いすみ市在住で、全国の地方を数多く見てきた著者が、当事者へのインタビューを通じて様々な視点から考察する。
今、地方はのんびり暮らすところではなく、夢が叶う場所になった。仕事がネックとなって地方移住に二の足を踏んでいた人にも勇気が湧いてくる一冊!
本気で地方移住を考えようとするなら、現実と向き合うことも必要です。たとえば学校や買い物の便は大丈夫か。近所づきあいや地域のしがらみは苦にならないか。など「こんなはずではなかった」という話を聞きます。自由を求めミニマムな生活を楽しむにはそれなりの覚悟が必要であることがわかります。
「地方創生大全」木下斉 著(東洋経済新報社)
日本一過激な請負人のノウハウを1冊に凝縮した、日本一まっとうなガイドブック。地方が抱える問題を「ネタ」「モノ」「ヒト」「カネ」「組織」の5つに体系化。28もの「問題の構造」を明らかにし、明日から取り組める具体的な「再生の方法」を提言する。
いまや全国どこの地方自治体も「町おこし」に懸命です。その証拠に自治体のホームページを訪れると、型で押したように特産品紹介記事やイベント・キャンペーンが目立ちます。人口が流失すると税収が落ち込み、地域サービスそのものが立ち行かなくなることはわかりますが、人まねに頼った振興策だけでは有効打は打てません。「地縁血縁の横並びルール」に縛られた発想など、間違った地域活性化事情がまかり通る地方再生の現場が本書から見えてきます。
「羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季」ジェイムズ リーバンクス 著(早川書房)
太陽がさんさんと輝き、羊たちが山で気ままに草を食む夏。羊飼いたちのプライドをかけた競売市が開かれ、一年で一番の稼ぎ時となる秋。過酷な雪や寒さのなか、羊を死なせないように駆け回る冬。何百匹もの子羊が生まれる春。羊飼いとして生きる喜びを、湖水地方で六百年以上つづく羊飼いの家系に生まれた著者が語りつくす。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー。
地方在住の人々は、豊かな自然を求めてやってきた移住者をどのような目線でとらえているのか。本音を語る人は少ないが、数少ない外側の目線で地方の魅力を書いた本。