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欲望の資本主義

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「欲望の資本主義」丸山俊一 著(東洋経済新報社

大反響のNHK経済教養ドキュメント『欲望の資本主義』、待望の書籍化!未放送インタビューも多数収録した拡大版。

放送時間の制約があるテレビ番組では、関係者のインタビューは構成部分の論拠を補強するための抑えとして使われます。印象的な数秒の発言を導くために使われた残りのインタビューは編集段階でカットされます。それではあまりにももったいないと、未放送の素材を丹念に洗い直し、再構成して出版化することも増えてきました。これをメディアミックスといいますが、平たく言うと素材の使い回しです。

インタビューを活字に起こすと情報量はさほど多くありません。しかし、テレビ番組ではインタビューをしっかり録ることは番組の成否に関わる意味を持ちます。それは肉声の持つリアリティです。発言者の思いが肉声の強弱となって聞き手の心を揺さぶるからです。

経済学者の安田洋祐と世界経済のトップランナーたちとの対談でNHKで放送されたものが元になっている。ノーベル経済学賞受賞のスティグリッツ、24歳でチェコ大統領の経済アドバイザーになったセドラチェック、ベンチャー投資家のフォードの3人が本書の主人公である。

欲望の資本主義

欲望の資本主義