読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

辻山良雄さんが薦める新刊 2017.04.30

新しい本に出会うには、信頼できる選者が薦める本を手に取るのが早道です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tanazashi/20161010/20161010204344.jpg

 

大型書店「リブロ池袋本店」の元統括マネージャー。同店閉店後に退職し、荻窪に「Title」という自分の店を開いた辻山良雄さんが薦める本です。

http://www.aoyamabc.jp/wp-content/uploads/2016/06/bookstore2-main1.jpg

 

「国のない男」カート・ヴォネガット 著(中央公論新社

人間への絶望と愛情、そしてとびきりのユーモアと皮肉。世界中の読者に愛された、戦後アメリカを代表する作家、ヴォネガット。その遺作となった当エッセイで軽妙に綴られる現代社会批判は、まるで没後十年を経た現在を予見していたかのような鋭さと切実さに満ちている。この世界に生きるわれわれに託された最後の希望の書。

 

「建築文学傑作選」青木淳 著(講談社

建築学科の必読書は谷崎「陰翳礼讃」であるという。文学と建築。まったく異なるジャンルでありながら、そのたたずまいやなりたちに文学を思わせる建築、そして構造、手法に建築を思わせる文学がある。構成、位相、運動、幾何学、連続/不連続――日本を代表する建築家が選び抜いた、既存の読みを覆す傑作“建築文学”十篇。

建築文学傑作選 (講談社文芸文庫)

建築文学傑作選 (講談社文芸文庫)

 

 収録作品
須賀敦子ヴェネチアの悲しみ」
開高健「流亡記」
筒井康隆「中隊長」
川崎長太郎「蝋燭」
青木淳悟「ふるさと以外のことは知らない」
澁澤龍彦「鳥と少女」
芥川龍之介「蜃気楼」
幸田文「台所のおと」
平出隆「日は階段なり」
立原道造「長崎紀行」

文学空間の中に行き交う光、音、文章の構造への楽しみが新たな<読み>を誘う。

 

「捨てる女」内澤旬子 著(朝日新聞出版)

乳がん治療の果てに、突然あたしは何もない部屋に住みたくなった──。生活道具や家具、長年蒐集してきたお宝本、ついには配偶者まで!! 40年の人生で溜め込んだすべてのものを切り捨てまくる、捨て暮らしエッセイ。

捨てる女 (朝日文庫)

捨てる女 (朝日文庫)

 

次から次へとモノが捨てられる様は痛快。