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認められたい 精神科医による、幸福に生きるための処方箋

 内容の無いコミュニケーションを馬鹿にしている人は、何もわかっていない

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「認められたい」熊代亨 著(ヴィレッジブックス )

なんでこんなに辛いんだろう?
「認められたいって思っちゃダメ?」
「モテなきゃ幸せになれないの?」
「コミュ力がないからうまくいかない?」
「頑張ってるのに認めてもらえない! 」

認められたい。でも、認めてもらえない--
承認欲求がかつてないほど渦巻く現代社会。たくさんの承認を集められる人はごくわずか。 認められない人生は生きづらい。では一体、どうすれば認めてもらえるのか?
「認められたい」を考え抜いてきた精神科医による、幸福に生きるための処方箋。

はてなブログの紹介欄で拝見した記事の著者の本です。

孫子の名言に 「彼を知り、己を知れば、百戦して危うからず」という言葉があります。 外交的な性格の人に比べて、お喋りが苦手な人は人付き合いにハンデをつけられている気がしていましたが、精神科医の視点から見ると解決策がおぼろげながら見えてくる気がします。

精神科医の著作は用語やそま定義が難しく、初学者にはなかなか読みづらいのが正直なところです。内容の無いコミュニケーションを馬鹿にしている人は、何もわかっていないと言われるとそうかなと思いましたが、読みすすめるとなるほどと頷けます。

彼とは他人。己を知ること。つまり、自己承認要求ということでしょうか。己の存在が決して危険な物ではないということを他人に知らせることができれば、生きづらさを和らげることができるのではないか。自分自身を振り返りながら実感しました。

p-shirokuma.hatenadiary.com

 

認められたい

認められたい

 

書評 

www.yomiuri.co.jp

 著者略歴

石川県生まれ。中1の終わりから1年間、先輩などとうまくゆかず不登校になった。「これでは生きてゆけない。学力が高ければ、いじめなどがないはずだ」と勉強し、大学は医学部に進んだ。一方で、テレビゲームなどにも熱中した。 だが、大学生になって「他人とゲームの話しかできない。これでは医者として勤まらない」と感じた。精神医学を学び、ネットのオフ会などに積極的に出て自分を鍛えた。42歳で、現在は2人の子供の父親。「子供と関わる中での自分の変化を心理的に観察したい」