本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

週間ベスト10 2017.06.03

フィクション部門のランキングです。 

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東京・八重洲ブックセンター本店調べ(5月21日~27日)

貫井徳郎さんの著作2冊がランクイン。

 

1「宿命と真実の炎」貫井徳郎 著(幻冬舎

幼い日に、警察沙汰で離れ離れになった誠也とレイ。大人になって再会したふたりは、警察への復讐を誓い、その計画を着実に遂行する。一方、事故か他殺か判然としない警察官の連続死に、捜査本部は緊迫する。事件を追う所轄刑事の高城理那は、かつて“名探偵”と呼ばれた西條の存在を気にしていた。スキャンダルで警察を去り、人生が暗転した男。彼だったらどう推理するのか―。

宿命と真実の炎

宿命と真実の炎

 

2「劇場」又吉直樹 著(新潮社)

演劇を通して世界に立ち向かう永田と、その恋人の沙希。夢を抱いてやってきた東京で、ふたりは出会った―。『火花』より先に書き始めていた又吉直樹の作家としての原点にして、書かずにはいられなかった、たったひとつの不器用な恋。夢と現実のはざまにもがきながら、かけがえのない大切な誰かを想う、切なくも胸にせまる恋愛小説。

劇場

劇場

 

3「素敵な日本人 東野圭吾短編集」東野圭吾 著(光文社) 

たとえば、毎日寝る前に一編。ゆっくり、読んでください。豊饒で多彩な短編ミステリーが、日常の倦怠をほぐします。意外性と機知に富み、四季折々の風物を織り込んだ、極上の九編。読書の愉楽を、存分にどうぞ。

素敵な日本人 東野圭吾短編集

素敵な日本人 東野圭吾短編集

 

4「女と男の品格。」伊集院静 著(文藝春秋

週刊文春の大人気連載「悩むが花」に掲載された数百の人生相談から、厳選した名言苦言を一挙収録。読めば大人の流儀を会得できる!?

女と男の品格。

女と男の品格。

 

5「かがみの孤城」辻村深月 著(ポプラ社

どこにも行けず部屋に閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然、鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先の世界には、似た境遇の7人が集められていた。9時から17時まで。時間厳守のその城で、胸に秘めた願いを叶えるため、7人は隠された鍵を探す―

かがみの孤城

かがみの孤城

 

6「蜜蜂と遠雷恩田陸 著(幻冬舎) 

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷

 

7「コーヒーが冷めないうちに」川口俊和 著(サンマーク出版) 

デビュー作が28万部突破! 誰もが涙する、感動の1冊です。

コーヒーが冷めないうちに

コーヒーが冷めないうちに

 

8「不発弾」相場英雄 著(新潮社) 

巨大電機企業崩壊は悪夢の序章に過ぎなかった――!
バブル終焉時、日本中の企業に埋め込まれた「損失」爆弾。
膨らみ続けるバブルの負債が、いま炸裂する。
大手電機企業・三田電機が発表した巨額の「不適切会計」。捜査二課の小堀秀明は、事件の背後に一人の金融コンサルタントの存在を掴む。男の名は、古賀遼。バブル直前、地方の商業高校から「場立ち要員」として中堅証券会社に入社した男は、バブルという狂乱の時代を経て、凄腕の「飛ばし屋」となっていった……。
激動の証券業界を生き延びた男が語る、闇に葬られた「粉飾決済」の裏側とは。小説でしか描けない経済界最大のタブー!

不発弾

不発弾

 

9「月の満ち欠け」佐藤正午 著(岩波書店

新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし
あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は、戦慄と落涙、衝撃のラストへ。

月の満ち欠け

月の満ち欠け

 

10「壁の男」貫井徳郎 著(ダイヤモンド社

ある北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた、子供の落書きのような奇妙な絵。
その、決して上手ではないが、鮮やかで力強い絵を描き続けている寡黙な男、伊苅(いかり)に、ノンフィクションライターの「私」は取材を試みるが……。
彼はなぜ、笑われても笑われても、絵を描き続けるのか?

寂れかけた地方の集落を舞台に、孤独な男の半生と隠された真実が、
抑制された硬質な語り口で、伏せたカードをめくるように明らかにされていく。
ラストには、言いようのない衝撃と感動が待ち受ける傑作長篇。 

壁の男

壁の男