ランキングです
- 1「「男はつらいよ」を旅する」川本三郎 著(新潮社)
- 2「箸もてば」石田千*1 著(新講社)
- 3「老いの荷風」川本三郎 著(白水社)
- 4「カストロの尻」金井美恵子 著(新潮社)
- 5「ホサナ」町田康 著(講談社)
- 6「わがクラシック・スターたち 本音を申せば」小林信彦 著(文藝春秋)
- 7「P+D BOOKS 小説 阿佐田哲也」色川武大 著(小学館)
- 8「夫・車谷長吉」高橋順子 著(文藝春秋)
- 9「結婚」末井昭 著(平凡社)
- 10「乱歩と清張」郷原宏 著(双葉社)
1「「男はつらいよ」を旅する」川本三郎 著(新潮社)
西行や種田山頭火のように放浪者であり、鴨長明や尾崎放哉や永井荷風のように単独者であった車寅次郎。すぐ恋に落ち、奮闘努力するもズッコケ続きで、高倉健の演じる役とは対照的な男―。なぜ、彼はかくも日本人を惹きつけるのか?リアルタイムで「男はつらいよ」全作品を見続けた著者もまた旅に出て、現代ニッポンのすみずみで見つけたものとは。寅さんの跡を辿って“失われた日本”を描き出すシネマ紀行文。
2「箸もてば」石田千*1 著(新講社)
年々歳々、食相い似たり、年々歳々、人同じからず。
時のうつろい、四季のうつりかわりととも自然の恵みとどう出合い、どう調理し、食べ、そして飲んだか。
飲食は命を養い、心を支える。食べものへの思い、そして杯を手にすれば、思いおこすあの人たちの声、姿、気配。
生まれたばかりのような繊細なことばで語られる、飲食をめぐる珠玉の掌篇集。
3「老いの荷風」川本三郎 著(白水社)
『濹東綺譚』以降の第二次大戦前後、世相の混乱期に直面した60~70代を丹念に検証しながら、諸作品や人間関係を中心に新たな荷風像に迫る力作。
4「カストロの尻」金井美恵子 著(新潮社)
常に密やかに、優雅に、挑戦し続けてきた作家の言葉が、無数の映像や小説、夢や記憶の断片と共に繊細に紡がれ、誰も読んだことのない、前代未聞の物語として誕生した!二つの批評的エッセイに縁取られ、六つのフォト・コラージュに彩られた小説群。
5「ホサナ」町田康 著(講談社)
愛犬家が集うバーベキューパーティーが、全ての始まりだった。私と私の犬は、いつしか不条理な世界に巻き込まれていく。栄光と救済。呪詛と祈り。迷える民にもたらされた現代の超約聖書。私たちを救ってください。人間の根源を問う傑作大長編小説。
6「わがクラシック・スターたち 本音を申せば」小林信彦 著(文藝春秋)
すぐれた人々が、なぜすぐれているか―若い人はもう知らない。いま見ても輝いている名優たち。テレビやラジオを盛んにした昭和30年代の良き友人たち。とっておきのエピソードで綴った2016年のクロニクル。「週刊文春」好評連載単行本化第19弾。
7「P+D BOOKS 小説 阿佐田哲也」色川武大 著(小学館)
「奴とは、ばくち打ちであり、ばくち打ちの奥に至らんと五十年もすごしてきたような、顔をしている人物である」―色川武大は“阿佐田哲也”を冒頭でこう評している。阿佐田哲也なるばくち打ちは『麻雀放浪記』を書き、麻雀新撰組などを結成して世間を煙に巻いた。色川武大名義では『離婚』で直木賞を受賞した作家が、虚にして実、実にして虚の“阿佐田哲也”の素顔に迫った異色作。
8「夫・車谷長吉」高橋順子 著(文藝春秋)
十一通の絵手紙をもらったのが最初だった。直木賞受賞、強迫神経症、お遍路、不意の死別。異色の私小説作家を支えぬいた詩人の回想。
「阿呆になることが一番よいのです。あなたは小利口な人です」朝日新聞で連載した「悩みのるつぼ」で知られる作家、俳人の車谷長吉(くるまたに ちょうきつ、1945~2015年)の本。早速重版もかかったようです。
9「結婚」末井昭 著(平凡社)
恋愛とは? 結婚とは? 男と女とは? 一番身近な存在だからこそ悩んでしまう関係をスエイさんが自身の浮気、離婚、再婚等々の体験から語ります。未婚者も既婚者も悩める人必読!
10「乱歩と清張」郷原宏 著(双葉社)
江戸川乱歩と松本清張。ミステリー界の大御所だって、悩みもすればグチもこぼす。創作はもちろん、ふたりがともに目指したのは何だったのか。それぞれの足跡をたどることで、その解を探す知的探求書。