本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

週間ベスト10 2017.07.25

ランキングです。 

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東京堂書店神田神保町店調べ(7月25日)

 

1「ランチパスポート 神保町・お茶の水」(DRCマーケティング

 

2「人生散歩術 こんなガンバラナイ生き方もある岡崎武志 著(芸術新聞社)

こんなガンバラナイ生き方もある!
井伏鱒二の小説も、高田渡の歌も、田村隆一の詩集も、
私にとっては人生の「実用書」なのである。

 

3「日常学事始」荻原魚雷 著(本の雑誌社) 

ここちよい日常って何だろう?東京・高円寺暮らしのライターが自らの経験をもとに綴る、衣食住のちょっとしたコツとたのしみ。怠け者のための快適生活コラム集。豆腐を使う「かさ増しレシピ」、賞味期限と食品の保存法あれこれ、洗濯ネットの効用、換気と健康の深い関係、日当たり優先の部屋選び…ひとり暮らしの若者たちに伝えたい衣食住のABC。お金はないけど、無理せずのんびり生きていく。

日常学事始

日常学事始

 

 

4「蔵書一代―なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか」紀田順一郎 著(松籟社

やむをえない事情から3万冊超の蔵書を手放した著者。自らの半身をもぎとられたような痛恨の蔵書処分を契機に、「蔵書とは何か」という命題に改めて取り組んだ。近代日本の出版史・読書文化を振り返りながら、「蔵書」の意義と可能性、その限界を探る。

蔵書一代―なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか
 

 

5「楽天の日々古井由吉 著(キノブックス)

恐怖が実相であり、平穏は有難い仮象にすぎない。現代日本最高峰の作家による、百余篇収録の最新エッセイ集。短篇小説「平成紀行」を併録。

楽天の日々

楽天の日々

 

 

6「月の満ち欠け佐藤正午 著(岩波書店

新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし
あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は、戦慄と落涙、衝撃のラストへ。

月の満ち欠け 第157回直木賞受賞

月の満ち欠け 第157回直木賞受賞

 

 

7「〈淫靡さ〉について (はとり文庫 5) 」工藤庸子 著(羽鳥書店

三島由紀夫賞受賞『伯爵夫人』の衝撃から1年──。"作者"と、『論集 蓮實重彥』の編者が織りなす対談集。2016年7月と12月に、工藤庸子編『論集 蓮實重彥』(羽鳥書店)と工藤庸子『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ』(東京大学出版会)の刊行記念として行われた二つの対談。ともにフランス文学研究の第一線にあり元同僚でもある二人が、女性・フィクション・大学を軸に、近代から現代を縦横に語る。工藤庸子渾身の書下ろし『伯爵夫人』論も収録。

 

〈淫靡さ〉について (はとり文庫 5)

〈淫靡さ〉について (はとり文庫 5)

 

 

8「今日はヒョウ柄を着る日」星野博美 著(岩波書店) 

『みんな彗星を見ていた』『コンニャク屋漂流記』『島へ免許を取りに行く』『転がる香港に苔は生えない』の人気作家が新境地をひらく、最新エッセイ集。戸越銀座のお年寄りがまとうヒョウ柄の存在に気づき、人間界―動物界のハイブリッド性に敏感になった著者は、いつしか若い世代―お年寄り、記憶―真実、現世―あの世などの境界線上を旅し始めていた……。 

今日はヒョウ柄を着る日

今日はヒョウ柄を着る日

 

 

9「福岡伸一、西田哲学を読む――生命をめぐる思索の旅 動的平衡と絶対矛盾的自己同一」池田善昭、福岡伸一 著(明石書店) 

西田哲学と福岡生命科学は驚くほど似ている!
生命の定義と知の統合に向かう京都学派の記念碑的成果!
動的平衡」概念の提唱者・福岡伸一氏(分子生物学者)が、西田哲学の継承者・池田善昭氏(哲学者)を指南役に、専門家でも難解とされる西田哲学を鮮やかに読み解く。その過程で2人の碩学は生命の真実をがっちり掴む1つの到達点=生命の定義=にたどり着く……。
西田哲学を共通項に、生命を「内からみること」を通して、時間論、西洋近代科学・西洋哲学の限界の超克、「知の統合」問題にも挑んだスリリングな異分野間の真剣“白熱"対話。

 

10「後藤明生コレクション4 後期」後藤明生いとうせいこう奥泉光島田雅彦渡部直己 著(国書刊行会

スズメ蜂に刺され九死に一生を得たわたしは、その顛末と考察を「蜂アカデミー」へ報告すべく、古今東西の文献を渉猟し、蜂の被害を報じた新聞記事を蒐集し、果ては蜂被害者の取材へと出掛けていく。「蜂アカデミー」への報告に仮託した“蜂の博物誌”「蜂アカデミーへの報告」。単身赴任の初老の男が、地図を片手に大阪の街を歩き回る。ある時はマーラー交響曲を聴くために、またある時は「四天王寺ワッソ」の見物に。そしてその道行きの末に俊徳丸の墓と思しき古墳へとたどり着く。大阪の日常を幻想空間へと異化する「しんとく問答」ほか、全16作を収録。