本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

パイインターナショナルが今年で創立30周年

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写真・建築・アート・デザイン・実用とアートファンにはなじみ深い出版社・パイインターナショナルが今年で創立30周年を迎えたそうです。それを記念して神田・神保町の東京堂書展ではフェアを開催中とのこと。売れ筋を観に行くことにしましょう。

者名のPIEの意味が気になっていたのですが、同社サイトにその由来が描いてありました。ブランドネームには様々な意味が凝縮されていることがわかります。 

PIE=円・丸い→地球→世界。
 パイ=おかあさんが作ってくれる食べ物→家庭的で親しみがある。
 パイ=いろいろなものがミックスされている…という意味があります。
 世界のさまざまなデザイン・アート・文化を世界に紹介したい、届けたい。
 新鮮で、やさしく可愛らしい、親しみのある書籍づくりをめざしたい…
 という思いをこめたブランドネームです。
 キャッチコピー:Sweet & Fresh PIE
 コンセプト:
 PIE=Pretty(かわいい) Impressive(感動的な) Entertaining(楽しい)

芸術関連書籍は人気のジャンルのため、在庫の補充には気を遣います。同社刊行物から夏のお奨めを探してみました。

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「カレー地獄旅行」ひげラク商店 著(パイインターナショナル)

きっと残さず食べたくなる。コワくて笑える激辛食育絵本。

みちひと君はカレーが大好き。でも野菜は捨てちゃえと手を伸ばすと、なんとカレーの中に吸い込まれてしまいます! 気がつくと、怖い顔をしたエンマさまによる「さばき」が始まり……。真っ赤な鉄鍋地獄にギョッ、くすぐり茄子の刑で泣き笑い、ルーの滝修行で大反省。はたしてみちひとくんは無事におうちに帰れるのでしょうか。飲食店の看板制作で培った迫力あるイラストによる、おそろしくもどこか愉快な「地獄」の世界。読んだ後にはきっと、おうちのカレーを残さず食べたくなる絵本です。巻頭と巻末にはそれぞれ「カレー地獄温泉郷MAP」と「カレー地獄商店街おみやげ案内」を掲載。地獄のスパイスをすみずみまでお楽しみください。対象年齢3歳ぐらいから。

カレー本はこの夏のヒットテーマです。夏休み、子どもの食育という隠しテーマも込められた本は子育て世代に受けそうな気がします。