本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

週間ベスト10 2017.08.29

ランキングです。

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東京堂書店神田神保町店2017/8/29調べの週間ベストセラーです。

 

1「すごいトシヨリBOOK : トシをとると楽しみがふえる」池内紀*1 著(毎日新聞出版

人生の楽しみは70歳からの「下り坂」にあり。ドイツ文学者の楽しく老いる極意。リタイア後を豊かに生きるヒント。

2「日本のテロ : 爆弾の時代60s−70s」栗原康*2 著(河出書房新社

爆弾闘争、内ゲバ、革命運動―あの時代の若者たちはなぜ過激な行動に向かったのか?政治と暴力と文学から考える。時代を知るためのブックガイド併録。

3「nyx 第4号」 (堀之内出版)

第一特集「開かれたスコラ哲学」は古代ギリシア哲学、教父哲学、ルネサンス、近代フランス思想、ドイツ観念論、現代哲学といった諸時代の思潮とスコラ哲学の連関を各分野最前線の研究者が論じる。今回のようにルネサンス以降も含めた仕方でスコラ哲学を開かれた土俵で本格的に論じなおすのは我が国においてはほぼ初めての試みとなる。「政治」を「哲学する」とはどういうことか?その学問的・社会的な存在意義をどこに見出せるだろうか?第二特集では政治哲学を多様なアプローチを含むものと捉えたうえで、各アプローチの明確化と、相互連携(あるいは対立)の可能性を探る。

 

4「埴原一亟古本小説集」埴原一亟 著(夏葉社)

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natsuhasha.com

5「蔵書一代 : なぜ蔵書は増え、そして散逸するのか」紀田順一郎*3 著(松籟社

やむをえない事情から3万冊超の蔵書を手放した著者。自らの半身をもぎとられたような痛恨の蔵書処分を契機に、「蔵書とは何か」という命題に改めて取り組んだ。近代日本の出版史・読書文化を振り返りながら、「蔵書」の意義と可能性、その限界を探る。

 

6「言葉の羅針盤若松英輔*4 著(亜紀書房

手紙、夢、仕事、幸福、魂、旅―。見えないものの中から大切な光を汲み取る、静かな励ましに満ちたエッセイ集。手紙、夢、仕事、幸福、魂、旅―。見えないものの中から大切な光を汲み取る、静かな励ましに満ちたエッセイ集。

7「古典名作本の雑誌 別冊本の雑誌 ; 19」(本の雑誌社

読書の王道。一家に一冊永久保存版!

新刊・エンタメが中心だった「本の雑誌」が、ついに読書の王道に挑む?! 創刊42年、四十にして惑わずということで、読んだフリをしてきた(であろう)古典名作と真正面から向き合う別冊を刊行!

海外は、イギリス、フランス、ドイツなど国やエリア別に、国内は中古、中世、近世、明治など時代ごとに、そしてエンターテイメントは、ミステリ(国内/海外)、SF(国内/海外)、ノンフィクションなど25のジャンルにわけ、強力な評者の元、それぞれ約古典名作を20作ずつ紹介! 年表や座談会など読み物ページも充実。10代の若者から死ぬまでの読んでおきたいと読書回顧の人々まで、永遠不朽のブックガイドが誕生!

 

8「東京の森のカフェ」棚沢永子*5 著(書肆侃侃房)

出かけよう、東京の森へ。そして癒しのカフェへ。豊かな自然に彩られた、新しい出会いの物語、36話。出かけよう、東京の森へ。そして癒しのカフェへ。豊かな自然に彩られた、新しい出会いの物語、36話。

9「エドワード・ヤン : 再考/再見」 著(フィルムアート社)

台北から20世紀末の世界を照らした、エドワード・ヤンとその映画にわたしたちは再会する。没後10年、生誕70年のいま、貴重な関係者証言と充実の論考を一挙収録!台北から20世紀末の世界を照らした、エドワード・ヤンとその映画にわたしたちは再会する。没後10年、生誕70年のいま、貴重な関係者証言と充実の論考を一挙収録!

10「月の満ち欠け」佐藤正午 著 (岩波書店

新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は、戦慄と落涙、衝撃のラストへ。新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。この数奇なる愛の軌跡よ! さまよえる魂の物語は、戦慄と落涙、衝撃のラストへ。

*1:1940年兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者・エッセイスト。主な著書に『ゲーテさんこんばんは』(桑原武夫学芸賞)、『海山のあいだ』(講談社エッセイ賞)、『二列目の人生』、『恩地孝四郎』(読売文学賞)、『亡き人へのレクイエム』など

*2:1979年生まれ。政治学。2017年、池田晶子記念「わたくし、つまりNobody賞」を受賞

*3:1935年横浜市に生まれる。慶應義塾大学経済学部卒業。書誌学、メディア論を専門とし、評論活動を行うほか、創作も手がける。『幻想と怪奇の時代』(松籟社)により、2008年度日本推理作家協会賞および神奈川文化賞(文学)を受賞

*4:批評家・随筆家。1968年生まれ、慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて三田文学新人賞、2016年『叡知の詩学 小林秀雄井筒俊彦』にて西脇順三郎学術賞を受賞批評家・随筆家。1968年生まれ、慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて三田文学新人賞、2016年『叡知の詩学 小林秀雄井筒俊彦』にて西脇順三郎学術賞を受賞

*5:1959年東京生まれ。詩の雑誌の編集業を経て現在はフリーのエディター&ライター。書肆侃侃房・東京営業スタッフ1959年東京生まれ。詩の雑誌の編集業を経て現在はフリーのエディター&ライター。書肆侃侃房・東京営業スタッフ