本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

接待の手土産

朝から晩まで本を相手にしている書店員は、

人様を接待をすることも、受けることもともに縁が無い生活を送っています。

しかし、おいしいお菓子やお土産の情報が載っている本を聞かれることがあります。

困ったなと思っていたところ、強い援軍がやってきました。

f:id:tanazashi:20170920150256j:plain

 

「接待の手土産」ぐるなび「こちら秘書室」編集室 (日本経済新聞出版社

接待・ビジネス使いに適した、センスのよい手みやげ約300品を実際の秘書が選んで品評したガイドブック。手土産は、ビジネスの重要な円滑油となるもの。特選商品には「男性向け」「女性向け」「高齢者向け」「外国人向け」といった渡す相手別のアイコンや、「小分け包装」「日持ちよし」「わざわざ感あり」「食通向き」「有名店(わかりやすい)」といった、秘書の意見を取り入れた商品特性アイコンも加えて、実用的な情報を盛り込む。秘書業務をおこなっている方だけでなく、総務、営業など幅広い業種の人にも役立つ1冊。

この手の本はスイーツ評論家とか、タレント推薦といった選者によるものが多く出回っています。しかし、その手の本は仲間内の楽しみであり、かしこまった席で使える本はあまり見当たりません。デパートや専門店のガイドといった売る側の意図が強い本ばかりでは意外性も発見もありません。

その隙間を見つけ出したのがこの本です。目から鱗だったのが、秘書の眼力を主役に据えたこと。接待の場に立ち会う第三者を見つけ出してきた発想力は新鮮でした。

日頃、関係先との付き合いが多い役員層の世話を焼くのが秘書の仕事。選び方一つで、こちらの気配りや本音を相手に知らせることができる手みやげは、あなどれないコミュニケーションツールだからです。

どんな品物が載っているかというと・・・情報源はこちらのサイトから

【接待の手土産】秘書が選んだ至極の逸品

全国の秘書の口コミに近い意見をまとめたところに、ある種の信頼感と安心感。すこしばかりの切実感を感じることができます。

店頭に並べたところ、早速問い合わせがありました。

贈り物選びの問い合わせにはこの本を奨めよう。書店員の持つ隠し球が一つ増えました。