「おい、マジか。池上彰の「ニュースを疑え!」」池上彰 著(文藝春秋)
池上彰さんの著作史上もっとも“品のない”タイトルの本作。
いったいどんな報道に対して「おい、マジか。」という痛烈な批判がなされたのか? ぜひ確かめてください。
タイトルからわかるように、著者が誰に向けて書いているのか狙いは明白です。
ネットで見つけた情報を何の疑いもなく人に広げてしまう人。
誹謗中傷記事をおもしろがるだけに止まらず、自ら行動に走ってしまう人。
かつては飲み屋の憂さ話で終わっていたはずの内輪話が一人歩きをはじめています。
本来ならば、手に入れた情報の裏をとったり、証拠を集めたりして
安易に信じないことが大切なのですが、
騙されやすい人にかぎって「マスコミがウソを垂れ流している」と、
自己を正当化しがちです。
そこの所をよく知っている編集者は、気がついたのでしょう
「おい、マジか。」
彼らが反応しやすいことばを選んでタイトルにつかったものと見られます。
著者が目をつけた視点は9つ
2権力者
3炎上PR
4危機
5組織
6リーダー
8科学の常識
9ニュース
何の疑いもなく「ウソのニュース」を伝えたがっている人たちはこの中にいます。