「捨て猫に拾われた男 猫背の背中に教えられた生き方のヒント」梅田悟司*1 著(日本経済新聞出版社)
妻様の一言で訪れた里親会に参加した『僕』。その人生に対する考え方は、元野良の黒猫『大吉』との出会いによって一変してしまった。そう、捨て猫を拾ったはずの僕が、大吉によって救われ、拾われたのだ。
甘えたい時に甘え、構って欲しくない時には容赦なく爪を立てて牙をむく。それにもかかわらず、なお愛される『大吉』の生き様に、相手の顔色ばかりを窺いながら生きる現代人の生き方を考えるヒントがある!
著者は ベストセラー『「言葉にできる」は武器になる。』の梅田悟司さんです。
猫から学んだ脱力系人生論! ?とあるように、単なるペット本ではなさそうです。
自分の思いをどうやって「言葉」にして「伝える」か。
コピーライターでもある梅田さんが前作で到達したのは
「内なる言葉」に幅と奥行きを持たせることがよく考えることの正体である。
という答えでした。
自分の中身を充実することが表現力を高めるための王道です。
では自分の中身を充実させるきっかけはどう作るのか?
梅田さんは、その答えを元野良の黒猫とのふれあいの中で発見したようです。
『「楽しい」よりも「楽しむ」を』
梅田さんは仕事において、楽しい仕事をしたいと思っているが、楽しい仕事というのはおそらく、その仕事を楽しもうとすることで生まれてくるといいます。
ペット本の体裁を借りながら、事例集が語られるところは
自己啓発本と見ることもできます。
人生を変えたければ、猫の里親になればいい! ?
元野良の黒猫『大吉』が教えてくれた、等身大の生き方のヒント!とは、
変えることができない猫を鏡にして自分を変えるコトなのかもしれません。