「せつない動物図鑑」ブルック・バーカー 著(ダイヤモンド社)
著者は幼いころから動物好きで、本を読んだり絵を描いたりしつづけてきました。
そのうち、しだいに彼らの「せつない」側面に愛おしさを感じるようになったんだとか。その独特の世界観を、短い見出しとかわいいイラストで表現したのが本書です。
「ざんねんないきもの」シリーズや「泣けるどうぶつ図鑑」といった、タイトルの頭に変化球をつけた本が最近の流行です。
動物は動物なりに勝手に生きているのですが、生き方に味付けや意味づけをしたい人が増えているのかも知れません。
人間の常識や尺度に照らし合わせると、意外な一面を持つ動物たちが登場します。
なにをもって"せつない"とするのか・・・よくよく考えると、無理筋の解釈を感じてしまうタイトルではあります。しかし、”知っているつもりでいたこと"が覆されるたとき、私たちの知識や理解は少し深まります。