「アニメ産業リポート2017」日本動画協会
※直販およびダウンロードのみ
2016年は「この世界の片隅に」の大ヒットを始め劇場版アニメ作品が大豊作となった年でした。「君の名は。」「聲の形」「亜人」「傷物語」「響けユーフォニアム」と幅広い年代が楽しめる作品が立て続けに上映されたことは、産業としてのアニメーションが制術してきたことを物語ります。
日本動画協会がまとめた調査及び統計・分析をまとめたのが「アニメ産業リポート」です。
この本によると、2016年のアニメ産業市場が、映画(前年比141.1%)、海外(前年比131.6%)、ライブ分野の成長(前年比129.5%)他、配信、音楽が10%前後の伸張により、総額2兆9億円(前年比109.9%)となったことがわかります。
衰退一途を辿るパチンコ産業の売上げが18兆円あるのに対し、その6分の1程度の金額ですから、騒ぎ
すぎという感じもしますが、アニメを支える人々の労働条件を考えるとさらなる活躍を支援したい気になります。
『君の名は。』がその中心にあったことは確かだが、何よりもアニメをビジネス化するシステムの成長が大きい。作品のヒット度合いに大きく左右されてきたアニメビジネスだが、ここに来て毎年コンスタントに一定の成果を出せる体制が整ってきた
1. 2016年アニメ産業総括
1-1. 市場動向概観
-4年連続最高値を更新した第4次アニメブーム-
1-2. 国内アニメーション産業注目ポイント
-配信、中国、ゲーム会社の参入でアニメ業界大激動-2. 各分野解説
2-1. アニメ映像流通市場
(1)総論
-前年比102.9%、配信がいまひとつ伸びきらず-
(2)TVアニメ
-制作は高水準を維持-
(3)劇場アニメ
-劇場アニメが躍進、映画興行で高まるアニメの存在感-
(4)ビデオパッケージ
-国内アニメ出荷金額3年連続減少、問われるビデオパッケージの戦略-
(5)ネット配信
-成長続ける配信アニメ。鍵はオリジナルコンテンツの行方-
2-2. アニメ商品化等二次利用
-リアル商材からデジタル商材へシフトする商品化市場-
2-3. 広告・販促プロモーション
-大人向けCMに拡大するアニメ・キャラクター-
2-4. アニメ音楽
-音楽不況のなかでもアニメ音楽は活況-
2-5. ライブエンタテイメント
-拡大を続けるライブエンタテイメント市場-3. 海外動向
3-1. 世界の中の日本のアニメ
-海外市場に向き合う日本アニメ産業-
3-2. 世界向けの日本アニメ制作
-日本アニメにおける海外向け制作の歴史的変化-