「珍しい日記」田中珍彦 著 (木楽社)
元東急文化村社長、田中珍彦(うずひこ)さんの著書です。
若者の街渋谷という名前が定着した渋谷。
その変遷を見続けてきたという田中さんはインタビュー記事を見る限り、
渋谷を拠点とした遊び人のようです。
昔は今のように点と点の間が繋がっていなかったし、マーケティングによって遊び方のようなものも提示されていないから、点で遊ぶしかなかった。それで先ほどの話のような「点遊」になるわけですね。それが、次第に街が形成されていくと、人間というのは勝手なもので、遊び方が変わると街を「使い捨て」にしてしまうんですよ。
遊び歩くという積み重ねがない文化 などない。
そんな気持ちになります。
渋谷は駅前を中心に大工事中。
完成後はがらりとまちの風景も変わりそうです。
「昔はどんな街だったのか」と振り返るとき、
記録から新たな輝きが生まれるような気がします。