「声優をプロデュース。」納谷僚介 著(講談社)
声優をプロデュースというと頭に浮かぶのが、「81プロデュース」です。
ナレーションなどの作業を請け負う声優さんたちの集まりです。
番組に出演いただくタレントさんのブッキングは、タレントさんの所属事務所ごとに連絡を取って日程を調整するのが普通です。しかし、声優さんについては違うのです。
「放送局で番組制作をしていると多分必ずお世話になるプロダクションです」と番組担当者は言います。
アニメ以外にも外国人のインタビューの吹替や子ども番組のキャラクターなど、困った時に頼めるプロダクションとして親しまれています。
最近のアニメブームは本人のキャラクターも含めて光が当たっていますが、こちらは黒子意識の強い人も多くようです。
ナレーションや吹替役の人物像が目立つと視聴者の想像力にさし障るというのです。一つの見識家守れません。
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声優という「いびつな才能」を輝かせるために
僕は、声優マネージャー歴13年――この業界ではベテランに入ります。ときに辛いこともありますが、この仕事が大好きです。この本はそんな僕が、「声優」に興味のある皆さんに向けて書いたものです。声優が「いびつな才能」の持ち主であること、その才能のきらめきを届けるために、マネージャーが何を考え、どういった仕事をしているのか……業界の現状についても、包み隠さず書くことにしました。いま、声優業界はバブルのただ中にあります。けれど、毎年デビューする多くの新人の大半は、数年のうちに後悔を残して業界を去っていきます。後悔する人を一人でも減らしたい。そんな気持ちで、僕は今日も声優とともに現場に立っています。
*本書目次より抜粋
ある(元)声優の話
マネージャーの生き方
第1章 声優ってなんですか?
第2章 マネージャーって楽しいの?
第3章 声優のマネージャーが考える仕事論
第4章 夢と目標と現実と「夢」の大切さ