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#菅野仁「友だち幻想」

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「友だち幻想」菅野仁 著(筑摩書房

世界一受けたい授業」(4月14日放送)で紹介され、問い合わせが急に増え始めました。

又吉直樹さんが紹介したことも大きいと思いますが、

人気の背景には「君たちはどう生きるか」のヒットが示すような時代の逼迫感を感じます。

【目次】
第1章 人は一人では生きられない?
第2章 幸せも苦しみも他者がもたらす
第3章 共同性の幻想―なぜ「友だち」のことで悩みは尽きないのか
第4章 「ルール関係」と「フィーリング共有関係」
第5章 熱心さゆえの教育幻想
第6章 家族との関係と、大人になること
第7章 「傷つきやすい私」と友だち幻想
第8章 言葉によって自分を作り変える

著者の菅野仁さんは宮城教育大学の副学長だった社会学者。

購買層は50代以上の男性が7割。「友だち幻想」は10代が4割近くを占めるといいます。

他者との距離感についてもう少し敏感になることで、もっと豊かな関係を築くことができると説いています。2008年に書かれたものが改めて見直されました。

「気を遣っているつもりなのにうまくいかないのはなぜ?」「本当に誰とでも仲良くしなきゃいけないの?」といった〈身近な他者〉との関係のモヤモヤを解きほぐす内容です。