本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

#細田守「未来のミライ」

f:id:tanazashi:20180615181643j:plain

 

未来のミライ細田守 著(KADOKAWA

7月20日に公開予定の細田守監督の最新作「未来のミライ」。

とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。
ある日、甘えん坊のくんちゃんに、生まれたばかりの妹がやってきます。
両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うくんちゃん。
そんな時、くんちゃんはその庭で自分のことを“お兄ちゃん”と呼ぶ、
未来からやってきた妹・ミライちゃんと出会います。
ミライちゃんに導かれ、時をこえた家族の物語へと旅立つくんちゃん。
それは、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでした。

待ち受ける見たこともない世界。
むかし王子だったと名乗る謎の男や幼い頃の母、
そして青年時代の曾祖父との不思議な出会い。
そこで初めて知る様々な「家族の愛」の形。
果たして、くんちゃんが最後にたどり着いた場所とは?
ミライちゃんがやってきた本当の理由とは――

あらすじを見ると「時をかける少女」のモチーフである「パラレルワールド」の物語のようです。映画のストーリーをネタバレするような原作本を公開前に発売するのは、営業戦略の話題作りもありますが、よほどの地震があるのでしょう。

アニメーションの制作において、設計図に当たるものは「絵コンテ」です。クリエィターの集団は、絵コンテを精読して世界観を共有し、受け持ったパートに全神経を注ぐのです。

最近は絵コンテ以外に脚本の土台となる原作を執筆することで、より監督の世界観を緻密に組み立てる方法も広がっています。アニメはさらなる進化を遂げているのがわかります。 

読んでから見ることで、細部が楽しめるコンテンツが増えるのは観客にとって至福の出来事と言わざるを得ません。

mirai-no-mirai.jp