「炎の色 」ピエール・ルメートル 著(早川書房)
書店にとって年末の主力商品がミステリー。
12月には、週刊文春の恒例企画・ミステリーランキングが発表されます。
また年間ランキングが目玉の「このミステリーがすごい」(このミス)も発売されます。
夜が長くなる秋から冬にかけては読書に最適。
年末年始の長い休みをお金をかけずに過ごすにもミステリーがちょうどうまく役目を果たします。
書店が期待するのは翻訳本。海外ミステリーです。
海外ミステリーの多くは上下巻として刊行されるのが一般的。
読み始めたら下巻を買わざるを得ないため、翻訳本は一回で二冊の売り上げが期待できます。
書店がおすすめする期待作が、ルメートルの「炎の色」。
ルメートルは1951年生まれのフランス人作家。
スティーブン・キング、日本作家では東野圭吾のようなヒットメーカーです。
2012年の作品「その女アレックス」がよく売れて書店は大いに助かりました。
意表を突く設定。スビード感溢れる展開。わかりやすい人物関係。
社会派ドキュメンタリーにも通じるメッセージ性の高さは折り紙付きの作家です。
今年も相当期待したい本です。