本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

日経テクノロジー展望2018 世界を動かす100の技術

f:id:tanazashi:20171110180220p:plain

 

「日経テクノロジー展望2018 世界を動かす100の技術」日経BP社 編集 (日経BP社)

日経の専門誌編集長30人が徹底予測!10年後にビジネスで生き残るために知っておくべき知識。

https://m.media-amazon.com/images/S/aplus-media/vc/c27797f7-9678-44ae-a357-e455960b2cc9._SR970,300_.jpg

テクノロジーの進化は世界をどう動かしていくのか。
次々に生まれる技術のうち、どれが有望でどれが廃れるのか。これを見誤れば、企業も人も生き残れない。
各分野を知り尽くした日経BP社の技術系専門誌・サイトの編集長が、
テクノロジーの未来を展望する。

先日問い合わせを受けた「ビットコイン」について

試しに何が書いてあるかページを開いてみました。

二頁にわたって解説されたビットコインのコーナーでは、

ビットコイン誕生のいきさつや、

運営に採掘者という集団と、

仕組みを動かす技術者集団がいること。

世間の脚光を浴びてマネーが利益を生むようになるや、

両者の間で富を巡る争いが起きたこと、

そしてその騒ぎの中心は中国を舞台にしていることが冒険小説のごとく

書かれていました。

技術的なことはちんぷんかんぷんな人でも、

人間の欲と得の動きに置き換えると、

がぜん位置関係がわかりやすくなります。

 

 

ふたご

f:id:tanazashi:20171113173823p:plain

 

「ふたご」藤崎彩織(SEKAI NO OWARI) 著(文藝春秋

彼は、わたしの人生の破壊者であり、創造者だった。異彩の少年に導かれた孤独な少女。その苦悩の先に見つけた確かな光。SEKAI NO OWARI Saori、初小説!

放送番組の制作集団は報道系と制作系の二つに大きく分かれます。

制作系はさらにドラマや芸能コンテンツを作る集団と、

それ以外に分かれます。

それぞれ分野の専門性を掘り下げて行くので、

報道番組の集団はおおむね芸能に弱く

(ニュースバリューとしての情報はしっかり抑えていますが・・)、

制作系は世の中の事情に疎いということが起こりえます。

しかし、世の中は常に動いています。

芸人さんを生業としている人が文学賞を取ってしまったり、

政治家が芸能分野で活躍したりということは頻繁に起きます。

天は二物を与えるのです。

本書の著者は人気バンドのミュージシャン。

どうしても本業のバリューが先に立って話題が立ってしまいますが、

内容に読者が付いていく予感を感じさせられます。

世の中の変化に敏感であるのも放送局員の仕事です。

何が売れるのか、本屋は彼らに学びます。

 

ふたご

ふたご

 

 

 

いまさら聞けない ビットコインとブロックチェーン

年配の読者からビットコインについて売れている本はどれか?という相談を受けました。専門書ではなく、仕組みがわかりやすく書かれた本が知りたいというのです。  

f:id:tanazashi:20171113180354j:plain

 

「いまさら聞けない ビットコインブロックチェーン」 大塚雄介 *1著(ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

専門的なことは分かりませんが、わかりやすくて売れている本は書店の間でも話題になっているので目星は付きます。本書は難しい部分は置いておいて、門外漢にも大づかみでコトの内容を伝えることに力を入れています。池上彰さんのようですね。八刷52,000部出ていると聞きました。

「それだけ需要が高いのか」と思っていたら、10月に入って価格が暴騰していると言うではありませんか。バブル再来にならないか?心配がよぎります。 

 

仮想通貨ビジネスには、ITや金融の知識がなければ理解できない理系的側面、それと投資家など、一般人に分かる言葉で説明できる文系的側面が求められます。

f:id:tanazashi:20171110181453p:plain

週刊文春でも担当編集者が書いています。

 

*1:おおつかゆうすけ コインチェック株式会社共同創業者兼COO(最高執行責任者)1980年群馬県生まれ。早稲田大学大学院修了、物理学修士号取得。リクルートから分社独立した株式会社ネクスウェイでB2B向けITソリューションの営業・事業戦略・開発設計を経験の後、レジュプレス株式会社創業(2017年4月よりコインチェック株式会社に社名変更)。現在、取締役COOを務める。日本最大規模の仮想通貨交換取引所 Coincheckならびに、ビットコイン決済サービス coincheck payment を運営。

シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~

f:id:tanazashi:20171116132735p:plain

 

「シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~」天野彬*1 著(宣伝会議

受講生満足度93.6%の宣伝会議人気講座

「インスタグラムマーケティング基礎講座」の内容をベースとして、

書籍向けに大幅加筆。
視点1:SNSのビジュアルコミュニケーションシフト
視点2:体験のシェアとSNS映えの重視
視点3:なぜいま「消える」動画が求められるのか?
視点4:動画フィルターに至るまでの日本の「盛り」文化をひもとく
視点5:ライブ動画のSNSシフトに注目
視点6:「ググる」から「タグる」へと拡張する情報行動
視点7:シェアしたがる心理とそれが生み出す「シミュラークル

シェアがトレンドを生み出すSNS時代のいまとこれからを

現代の情報環境を7つの視点で読み解きます。

電通メディアイノベーションラボ リサーチャーが分析した、

マーケターに限らず、広くビジネスパーソン、一般の方にもお読みいただける1冊です。

モノの売れ方が大きく変わっています。

川の流れを変えたのはSNSと呼ばれる個人間の情報発信。

今なにが起きているのか。

自分が見つけて好きになったモノは、きっと人も気に入ってくれるはず。

人に伝えて満足することが、自分自身の満足感を超える時代に

私たちの消費は変わっているのです。

川の流れを知ることで、上手な渡り方を知ることができそうです。 

 

シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~

シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~

 

 

 

*1:1986年東京生まれ。株式会社電通. 電通メディアイノベーションラボ 副主任研究員. 1986年生まれ 。東京都出身。東京大学大学院 学際情報学府修士課程修了。 2012年入社後、 マーケティング部門、新規事業開発部門を経て、2014年から現職。

洋服で得する人損する人の服の着方 40歳からの正しいおしゃれ

f:id:tanazashi:20171110221256j:plain

「洋服で得する人損する人の服の着方 40歳からの正しいおしゃれ」霜鳥まき子 著(大和書房) 

 

「どこで洋服を買っているのか」「洋服にどのくらいお金を使っているのか」と「お気に入りの洋服はどんな洋服か」ということは、意外と日常会話にでないものだなと思いました。

制作現場で働く女性ディレクターの多くは概ね質素な服を着ています。取材やロケ、スタジオ収録に駆け回り、編集に入ると昼夜逆転の生活が続きます。自分のことはさておき、取材相手や出演者、それに番組優先の仕事です。

「クローゼット、拝見させていただけますか?」そんな番組女子が企画したのが11日放送の「ノーナレ「ジブン着せ替え」」

この本の著者に密着したドキュメンタリーです。

NHKドキュメンタリー - ノーナレ「ジブン着せ替え」

ワークライフバランスの第一歩は自分の良さを再発見することから。そんな気分に立ち戻ることができる一冊です。

「女性は一度でも洋服をほめると、びっくりするくらい喜んで、何度も何度もほめるとどんどんキレイになります。ぜひ、身のまわりの女性の洋服に目をとめてほめてほしいです」 

 

f:id:tanazashi:20171110221309j:plain

 

ユニクロ潜入一年

f:id:tanazashi:20171110155843p:plain

 

ユニクロ潜入一年」横田増生 著(文藝春秋

ワンマン経営に疲弊する現場を克明に描く潜入ルポルタージュの傑作!

サービス残業、人手不足、パワハラ、無理なシフト、出勤調整で人件費抑制――。
「(批判する人は)うちの会社で働いてもらって、どういう企業なのかをぜひ体験してもらいたい」
そんな柳井正社長の言葉に応じ、ジャーナリストはユニクロの店舗への潜入取材を決意。妻と離婚し、再婚して、姓を妻のものに変え、面接に臨んだ――。

週刊文春」誌上で大反響を呼んだ「ユニクロ潜入ルポ」をもとに、一年にわたる潜入取材の全貌を書き下ろした。読む者をまさにユニクロ店舗のバックヤードへと誘うかのような現場感に溢れたルポルタージュである。気鋭のジャーナリストが強い意志をもち、取材に時間をかけ、原稿に推敲を重ねた読み応えのあるノンフィクション作品が誕生した。

映像取材の弱みは、撮影している事実が取材先に丸見えであることです。隠し撮りという手法は残されていますが、カメラという実体を隠すということにおいて様々な点で危険をはらみます。 最終的に頼れるものは自分の目であり、足であることを本書は改めて教えてくれます。

著者の前作「ユニクロ帝国の光と影」は名誉毀損で訴えられました。最高裁で出版側が勝訴した理由に、公益に資する記事は内容が批判的であっても名誉毀損に問われないとして正当性が認められました。

こうした積み重ねが、私たちの知る権利というものを担保しているのです。企業に寄り添ったルポは取材の便宜を得やすく、リスクを心配することはあまり多くありません。しかし、都合の悪いことも明らかにしてこそ、公益性というものは守られ、全体の利益となります。義憤といってもいいかもしれません。これが取材する者を突き動かす原動力です。

最高裁から正当性を得たにもかかわらず、取材先は著者の中間決算会見への参加を名指しで拒否しました。その扱いにジャーナリスト魂が再点火したのが本書の取材に取り組む動機だったと言います。身を削るように鉄壁の防御を固めて取材先の懐深く飛び込んだ取材者の姿勢に学びたいと思います。 

ユニクロ潜入一年

ユニクロ潜入一年

 
ユニクロ帝国の光と影 (文春文庫)

ユニクロ帝国の光と影 (文春文庫)

 
『ユニクロ帝国の光と影』著者の渾身レポート ユニクロ潜入一年

『ユニクロ帝国の光と影』著者の渾身レポート ユニクロ潜入一年

 
潜入ルポ アマゾン・ドット・コム (朝日文庫)

潜入ルポ アマゾン・ドット・コム (朝日文庫)

 

院長選挙

f:id:tanazashi:20171110172003p:plain

 

「院長選挙」久坂部羊 著(幻冬舎

国立大学病院の最高峰、天都大学医学部付属病院。その病院長・宇津々覚が謎の死を遂げる。「死因は不整脈による突然死」という公式発表の裏では自殺説、事故説、さらに謀殺説がささやかれていた。新しい病院長を選ぶべく院長選挙が近く病院内で開かれる。候補者は4人の副院長たち。「臓器のヒエラルキー」を口にして憚らない心臓至上主義の循環器内科教授・徳富恭一。手術の腕は天才的だが極端な内科嫌いの消化器外科教授・大小路篤郎。白内障患者を盛大に集め手術し病院の収益の4割を上げる眼科教授・百目鬼洋右。古い体制の改革を訴え言いにくいこともバンバン発言する若き整形外科教授・鴨下徹。4人の副院長の中で院長の座に就くのは誰か?まさに選挙運動の真っ盛り、宇津々院長の死に疑問を持った警察が動き出した…。

読む価値はない本です。 読んでいて不愉快になります。酒でも飲みながら書いてるんじゃないかと思うくらい適当な内容と文章。こども同士の口喧嘩以下が延々と続く。

アマゾンレビューがめちゃめちゃ面白い本。

まじめなお医者さんほど”怒り心頭”と思われます。まっとうな医師ほど誤解されることを嫌がります。弁護するわけではありませんが、優秀に見える集団の中に、とんでもない人が混じっていることは歴史が証明しています。

いっぽうで、売れるからという理由でヘイト本の出版に荷担する中堅どころの出版社も目にします。なんだかなぁ。