本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

2015-01-01から1年間の記事一覧

エンターティンメントな出会いの書店

コーヒーの香りが漂う書店は、さながら癒やしの空間。ただし、人もジャンジャンあふれ出ています。 東急田園都市線の二子玉川から、楽天本社があるクリムゾンハウスい向かう途中にTSUTAYAの新ブランド蔦屋家電があります。買い物ついでに立ち寄りました。店…

夢あり欲望あり、女子漫画の世界観

「このマンガがすごい!2016」(宝島社)のオンナのキーワードはBLです。 BL=ボーイズ・ラブとはマニア向けのジャンルと言われています。保守的な男性から見るとBLは「際物」で、愛読する女性は「腐女子」とも呼ばれています。 // そんな話を敬愛…

20パーセントオフ!新年の新古書店詣で

番組制作という仕事上、企画する内容が変わるたびに様々な本に目を通してきました。時間も限られているため詰め込むような読書です。引退した今もその頃の読み方が抜けません。 // 系統立てて本を読んでいるわけではなく、量も競えるほどでもありません。し…

浴びるようにコミックスが読みたい

放送局の書店に見当たらないときは、近くの大型書店に行って探します。 ファッションやアート、クリエイティブ系の書籍は近くのパルコブックセンターには遠く及びません。この書店には尖った読者がついているためコミックスも充実しています。 // 平台には個…

トップ10は書評だけでも目を通す

今週の日経新聞ベストセラー(12月20日)はビジネス書がランキングされていました。新聞に掲載された本の書評を読むのは、安上がりな読書術です。

音楽通なら思わず拍手

コアな品揃えで音楽ファンには「聖地」とも称される「ディスクユニオン」には商品知識が半端ではないスタッフがいます。

面白さを追いかける 放送局のマニアな本たち

ほかの書店ではあまり見ない本が、この書店では一つの塊となって自己主張しています。それは「放送関連本」のコーナーです。☆

11月のベスト5冊

出版界の今年の話題はなんといっても又吉直樹さんの「火花」でしょう。8月に239万部を突破したというニュースが流れましたが、今も衰えるところを知りません。取次先(トーハン)がまとめた11月のベストセラー(注)でも4位に顔を出しています。

人生に向き合う一万円選書とは

昨夜は早めに帰宅してBSにチャンネルを合わせました。予てから話題となっていた北海道砂川市の書店が取り上げられると聞いたからです。

平台に新星登場

デビューしたての新刊書の晴れ舞台。 店の入り口に面した平台の10冊のうち一部が入れ替わりました。定番で売れる年鑑類は不動の位置に鎮座しています。デビューした新人をご紹介します。

本屋で見つける自分の手帳

今年も残すところあとわずか。店の一角を使って「手帳フェア」が開催中。書店の「手帳フェア」では文房具店に並ばない手帳、いわゆる書籍ルートで流通する手帳に出会うことができます。書籍ルートで売られるのは主に書籍系の出版社が手がけた手帳です。商品…

休日を安上がりに過ごす方法

書店の店頭観察を続けていると、しだいに中身も気になってきます。調子に乗って新刊本に手を出すと家計が火の車になるので、新古書店も利用しながら週末に読みたい本をあさります。

書店は棚作りで勝負する

昨日並んでいたはずの本が見当たらないので書店員にたずねると別の棚に案内されました。よく見ると微妙に配置が変わっています。「棚のチェックは頻繁にしてます。本屋は決して暇ではないのです」と配列の解説を受けることになりました。

インターネット時代の読書術

池澤夏樹さんが一昨年から電子出版に取り組まれていることを知りました。電子書籍は書店にとって不倶戴天のライバルのような気がしますが、書き手にとっては別。著者は乗り気のようで、こんな風流なたとえで電子出版に取り組んだ動機を語っています。 「電子…

年末年始に読みたい・エンタティンメント

店頭の10冊(12月8日紹介)のうち3冊が入れ替わりました。 「スキン・コレクター」ジェフリー・ディーヴァー著(文藝春秋) 「魔女の封印」大沢在昌著(文藝春秋) 「うつくしい列島 地理学的名所紀行」池澤夏樹著(河出書房新社) 「スキンコレクター…

この本屋にコミックは難しい

「このミステリーがすごい」(宝島社)とほぼ同時に「このマンガがすごい」が発売されました。最近のマンガはアニメばかりではなくドラマの原作としても注目され、書店の主力商品になりました。 ところが放送局の書店は狭いので、レジの脇にある一列ほどの棚…

ジャーナリストの栄養源

頭を働かせるためにはしっかりしたものを摂取することが肝心です。 放送局における書店の立ち位置は社員食堂に近いようです。時代を読み解くためには、事象を正確に報道するだけではなくその裏側にある本質をしっかりつかまえることが求められます。 ☆

ビジネス書は当たらない

一般書店では人気があっても放送局の書店では伸び悩むジャンルに「経済・ビジネス書」があります。近くにビジネス書を扱う大型書店があるということもあって、経営・ビジネス書は40冊程度の僅かな扱いです。経済の動きそのものにはニュースバリューがあり…

天に祈る書店員

一年間に発行される新刊の数は約8万点にのぼるのだそうです。放送局の書店のフロアはそう広くないのですべてを売り場に置くわけにはいきません。

ミステリーの両横綱

週刊文春の「ミステリー」にならんで、斯界の権威といえる宝島社の「このミステリーがすごい2016年」が発売されました。こちらは11位以下の作品が掲載されている上、作家インタビューや、様々な読者の評価もあわせて読めるので本選びの参考になります…

ロングセラー・放送制作者の教科書

だれでも動画コンテンツが作れて簡単に発信できる時代に、放送局の制作者はどのような姿勢でドキュメンタリーやノンフィクションに向き合ったらいいのでしょう。若い世代だけでなく、年配の放送関係者の関心を集め続けるのが「ドキュメンタリー・ストーリー…

報道関係者の必携本「共同通信社・ニュース予定」

年の瀬を控えたこの季節は、手帳やカレンダーが店頭を彩ります。客層はほとんどがマスコミ関係者なので、年鑑や予定表が10冊単位でまとめ買いされるのもこの書店の特徴です。なかでも人気なのが共同通信の「ニュース予定2016」です。報道部門の定番と…

ダークサイドの教科書

「人間のダークサイドに関する情報が、現代の教養教育に決定的に欠けていますね」と立花隆さんが言うように、読書体験は疑似体験です。今の社会には、人を騙したりするテクニックが沢山。だから警戒感を持って、虚偽とは何か、詭弁とは何かについて学んでお…

歳末のミステリー

週刊文春の「ミステリーベスト10」が発表されました。今回で39回目になるんですね。国内部門は「王とサーカス」米澤穂信著、海外部門は「悲しみのイレーヌ」ピエール・ルメートル著が一位を獲得しました。年末年始はミステリー本の需要が急上昇します。…

平台のアイドルマスターたち

アイドルユニットのセンター争いより熾烈な新刊書の陳列争い。店の入り口に面した平台はデビューしたての新刊書にとっての晴れ舞台です。とはいっても陳列可能な数は10冊程度。書店員は勘と経験とわずかな趣味で人気を集めそうな本を選ぶのだそうです。 ち…

マスコミ魂を揺さぶる本屋

放送局の中に小さな書店があります。この書店、売り場はあまり広くないので大手のように幅広いジャンルの本を数多く売るわけにいきません。お客さんの多くは記者やディレクターといった情報発信者なのですから、流行の先を行く本を探して提供しなければなり…