本屋は燃えているか

ブックストアの定点観測

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

本棚の会という裏組織?

岩波書店の本が見当たらない理由を書店員に聞きました。すると「一般の書籍は委託配本制というしくみで取り扱っています。売れなかったら返品できるしくみです。しかし、岩波本は返品できません。書店が出版社に注文して売る"買い切り制”なのです」という説…

週間ベスト10

ランキングです。 東京堂書店神田神保町店調べ(10月25日) // 1「ランチパスポート神保町・御茶ノ水・水道橋・飯田橋 Vol.7」( DRCマーケティング) 2「本人に訊く〈1〉よろしく懐旧篇」椎名誠 著(椎名誠旅する文学館) 3「まわり舞台の上で …

エッセンシャル思考・・って何?

「時は金なり」と昔の人はいいました。 // 「エッセンシャル思考」グレッグ・マキューン 著(かんき出版) Apple、Google、Facebook、Twitterのアドバイザーを務める著者の99%の無駄を捨て1%に集中する方法とは!? 放送局員は耳で聞いて意味が通じる言葉づか…

週間ベスト10

総合部門のランキングです。 トーハン調べ(10月17日~23日) 今年92歳の佐藤愛子の著作が1位と4位にランクイン。1位は2016年5月まで1年に渡って『女性セブン』に連載された大人気エッセイに加筆修正を加えたものです。 // 1「九十歳。何がめでたい」佐藤…

池上冬樹さんが薦める新刊

新しい本に出会うには、選者が薦める本を手に取るのが早道です。 // 池上冬樹さん*1です。 「あしあと」勝目梓 著(文藝春秋) 「はじめての短歌』 穂村弘*2 著(河出書房新社)他 「永遠の1/2」佐藤正午 著(小学館)他 「あしあと」勝目梓 著(文藝春秋…

世界天才紀行って、すごいタイトルだね

「天才」と聞いて「バカボン」と答えてしまうところに自分の年齢を感じる本 // 「世界天才紀行」エリック・ワイナー 著(早川書房) 古今東西の天才たちを輩出した土地をたずね歩く、愉快で深い旅行記。 〇ソクラテスもプラトンもアテナイを歩き回って思索を…

あたらしいおやつの本

参加しようと思っていた青山ブックセンターのトークイベント(10月27日)を失念したことにたった今、気がついた。 www.aoyamabc.jp // うーん残念。 神奈川・葉山の料理教室「白崎茶会」を主宰する白崎裕子さんが研究を重ねてきたレシピの数々は、安心素材で…

週間ベスト10

総合部門のランキングです。 東京・青山ブックセンター調べ(10月8日~14日) 東京・青山にある青山ブックセンターのイベントに参加して気付きました。青山ブックセンターのランキングに登場する本は、ブックセンターが開催するイベント。出版記念講演会や講…

渋谷パブリッシングブックセラーズが熱い

放送局員や制作プロダクションの人たちがよく利用する書店が近くにあります。SPBS(SHIBUYA PUBLISHING BOOKSELLERS渋谷パブリッシングブックセラーズ)というお洒落なブックショップです。 // 渋谷の東急本店脇の通りを富ヶ谷方向にずんずん歩いて行った左…

人類は幸福になったのか サピエンス全史

本日登場の本 // 「サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福」(上・下) ユヴァル・ノア・ハラリ 著(河出書房新社) 「人類は何を得て何を失ったのか」私たち人間が抱える根源的な問いかけに挑んだ著作です。幅広い事象をわかりやすく伝えることが番組づく…

超予測力 不確実な時代の先を読む10カ条

登場したこの本。 // 「超予測力:不確実な時代の先を読む10カ条」フィリップ・E・ テトロック 著(早川書房) 「専門家の予測精度はチンパンジーのダーツ投げ並みのお粗末さ」という調査結果で注目を浴びた本書の著者テトロックは、一方で実際に卓越した成績…

この世界の片隅に。まとめて入荷しました。

コミックコーナーに急遽面陳されたのは // 「この世界の片隅に。」こうの史代 著(双葉社)です。 東京国際映画祭の特別招待作品としても上映されるなど、公開を前に関心が高まっています。 原作は、第13回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞したこうの史代さ…

東急沿線をもっと楽しくする「本屋」特集

東急線沿線の駅構内で手に入るフリーペーパー「SALUS」 // 11月号の特集は東急線沿線の書店が総力取材されています。 自宅にいながら本を買える時代ですが、本屋に足を運ばなければ出会えない本もあります。思いがけない世界を広げてくれる街のすてきな本屋…

週間ベスト10

文庫部門のランキングです。 日販調べ(10月10日~16日) // 1「小説 君の名は。」新海誠 著(KADOKAWA/メディアファクトリー) 2「流鶯: 吉原裏同心(二十五)」 3「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか11ドラマCD付き限定特装版」大森藤…

冲方丁のミステリー登場

登場した新刊本 // 「十二人の死にたい子どもたち」冲方丁 著(文藝春秋) 『マルドゥック・スクランブル』『天地明察』を経て、冲方丁がデビュー20年目にはじめて書く現代長編ミステリー! 廃業した病院にやってくる、十二人の子どもたち。建物に入り、金庫…

週間ベスト10

ランキングです。 東京堂書店神田神保町店調べ(10月18日) // 1「ランチパスポート神保町・御茶ノ水・水道橋・飯田橋 Vol.7」( DRCマーケティング) 2「住友銀行秘史」國重惇史 著(講談社) 3「文学ムック たべるのがおそい vol.1」(書肆侃侃…

映像制作のはじめの一歩。映像制作スタンダードブック

映像制作コーナーに積まれたのがこの本 // 「映像制作スタンダードブック」田所貴司 著(誠文堂新光社) プロとして活躍するためには、単なる決定的瞬間やトリッキーな表現は初心者でもできるといっても過言ではないので、テレビや映画などフォーマットに基…

トランプに踊る出版界

米大統領選を控え、3回目の候補討論会が開かれました。誰も明言しませんが、流れは完全に見えているような雲行きです。国際政治関連の棚を独占する「トランプ」本。出版の世界ではヒラリー候補は完全に負けています。 // 「トランプ 毒言暴言 ―私には嫌な習…

脚本術とストーリー術

今日、映像関連コーナーに登場したのがこの本 // 「脳が読みたくなるストーリーの書き方」リサ・クロン 著(フィルムアート社) “心"ではなく、読者の“脳"を刺激せよ! テーマ、キャラクター、プロットの組み立て方を脳科学の観点から指南! 脳科学、神経科学…

週間ベスト10

新書部門のランキングです。 三省堂全店調べ(10月3日~9日) // 1「人間の煩悩」佐藤愛子 著(幻冬舎) 2「海賊王と開かずの《門》 - 海賊と女王の航宙記」茅田砂胡 著(中央公論新社) 3「言ってはいけない 残酷すぎる真実」橘玲 著(新潮社) 4「問題…

週間ベスト10

ランキングです。 東京堂書店神田神保町店調べ(10月11日) // 1「ランチパスポート神保町・御茶ノ水・水道橋・飯田橋 Vol.7」( DRCマーケティング) 2「最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常」二宮敦人 著(新潮社) 3「呉越春秋 湖底の…

元MOF担が暴露したイトマン事件の告白本・住友銀行秘史

ビジネス書が伸び悩むこの書店で、最近注目を集めているのがこの本 // 「住友銀行秘史」國重惇史 著(講談社) 戦後最大の経済事件「イトマン事件」。保身に走る上司とぶつかり、裏社会の勢力と闘ったのは、銀行を愛してやまないひとりのバンカーだった。す…

ダンジョン飯に舌鼓

コミックの棚が拡張されました。一番乗りしたのがこの本。 // 「ダンジョン飯」九井諒子 著(KADOKAWA/エンターブレイン) ダンジョンの奥深くでドラゴンに襲われ、金と食料を失ってしまった冒険者・ライオス一行。再びダンジョンに挑もうにも、このまま行け…

本屋がなくなったら困るじゃないか

本日登場の本です。 // 「本屋がなくなったら、困るじゃないか: 11時間ぐびぐび会議」ブックオカ辺(西日本新聞社) シンプルに本をつくりシンプルに売っていくしくみを地方都市・福岡で考えた。本と本屋を求めるこれからの読者のために。書店・取次・出版社…

ももクロ吟遊録

音楽や芸能番組担当者向けに揃えたのがこの本。 // 「ももクロ吟遊録 ももいろクローバーZ公式記者 インサイド・レポート2015-2016 」小島和宏*1 著(太田出版) 5人はどんなに険しい山や深い谷でも越えてゆく。世界中に笑顔の花を咲かせるために。前著『も…

文庫本を狙え!がベスト3に急上昇

いまや泣く子も黙る「週刊文春」。週刊文春の読書欄「文春図書館」で1頁分を受け持つ坪内正三さんのコラム「文庫本を狙え」が文庫本になってお目見えしました。 // 「文庫本を狙え!」坪内正三 著(筑摩書房) 「週刊文春」誌上で20年に及ぶ長期連載をつづけ…

週間ベスト10

新書部門のランキングです。 大阪・ジュンク堂本店調べ(9月25日~10月1日) // 1「問題は英国ではない、EUなのだ 21世紀の新・国家論」エマニュエル トッド 著(文藝春秋) 2「財務省と大新聞が隠す本当は世界一の日本経済」上念司 著(講談社) 3「日本…

荻窪のtitleで本を買う

荻窪の小さな書店titleまで足を伸ばしました。 // 場所はJR荻窪駅から青梅街道沿いを10分ほど歩いたところにあります。扱っている本はすべて新刊本。小さな店内には放送局員が手に取りそうな本が並んでいます。30代前後の若い人が出入りしていて地元に密着…

「3月のライオン」スタート

棚の一角がコミックの特集コーナーになりました。きっかけとなったのはアニメ放送が始まった「3月のライオン」です。常設コーナーでシリーズ全巻そろえるのは、大型書店も近くにあって、なおかつ売り場が狭いこの店では、とてもリスキーな試みではあります…

週間ベスト10

ランキングです。 東京堂書店神田神保町店調べ(10月4日) // 1「呉越春秋 湖底の城 第七巻」宮城谷昌光 著(講談社) 2「アンジェリーナ・フルードの謎」オースティン・フリーマン*1 著(論創社) 3「消えたボランド氏」ノーマン・ベロウ*2 著(論創社)…